ネット上の活動をリアルな消費行動に結びつけるO2O(オンライン・ツー・オフライン)。電通やNTTなど大手企業がこぞって本格参入をする様子をこれまでレポートしてきたが、それは何も大手企業だけのものではない。
むしろスタートアップ(=ベンチャー)企業に有利な面もある。現在、スマートフォン、ソーシャルメディア、クラウドといった技術革新が進んでいる。こうした技術を使ってビジネスを立ち上げ、拡大できる環境が整っているのだ。アイデアとスピードがあれば、事業を立ち上げられる。国境すら越えられる。
事業を立ち上げた後は、経営力、リーダーシップの勝負。市場が拡大するO2Oは、スタートアップ企業にとってもビジネスチャンスとなっている。今回は、日本発のO2Oとして世界進出を狙う、Retty(レッティ)をレポートしよう。
「おいしいものを食べている瞬間、多くの人が幸せになっている。何百万人、何千万人、何億人と、食を通じて多くの人を幸せにしたい」
Retty株式会社を立ち上げた代表取締役、武田和也氏の言葉だ。おいしいお店を通じて人と人をつなぎ、幸せな体験を共有してもらいたい。さらに、店舗と消費者をつなげるO2Oの役割も果たしたい。
そんな思いから生まれ、わずか1年半で会員数が10万人を超えたサービスが、ソーシャルグルメサービス「Retty」だ。
90%がFacebook経由
Rettyの特徴は、自分の信頼できる友人・知人のおすすめから飲食店を探すことができる点だ。リアルの体験に似ている。飲食店を探すとき、いちばん確実な方法は、飲食店に詳しい先輩やグルメな友人などに直接聞くことだろう。ジャンルごと、特定の地域ごとに、詳しい知人がいればなお重宝する。
Rettyはそんな「人から探す」体験をネットで提供する。従来のグルメサービスにはない新しい視点だ。
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