トップの報酬総額、1位は孫社長の93億円 上場会社 最も稼いだ経営者ランキング

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業績好調でソフトバンク孫社長が首位

1位となったのはソフトバンクの孫正義社長。役員報酬は1億2800万円、これに配当収入92億6800万円を加えると、12年3月期決算を踏まえた配当含む報酬総額は93億9600万円となった。ソフトバンクの業績は「iPhone(アイフォーン)」の販売が好調、データ通信収入が伸びて12年3月期決算の営業利益は過去最高を更新した。1株当たり年間配当額は10年3月期、11年3月期と5円だったが、12年3月期は40円と増配したのにつれて、孫社長自身の配当収入も増えて高額報酬につながった。孫社長は12年3月に100億円を東日本大震災の被災地に寄付するなど、社会貢献でも話題を集めた。

2位はファーストリテイリングの柳井正会長兼社長。役員報酬は1億5000万円、配当収入50億9300万円を加えると、配当含む報酬総額は52億4300万円となった。今回の集計は同社が8月決算のため11年8月期決算を受けてのもの。国内ユニクロ事業が振るわず営業利益が10年8月期を下回り、つれて役員報酬も前年の3億円から半減した。柳井正会長兼社長は65歳での経営者引退を明言しており、2月の誕生日に64歳を迎えることを考えればそれほど時間はない。

12年には、長男と次男が要職に就任した。長男で、子会社リンク・セオリー・ジャパン会長の柳井一海氏が11月1日付でグループ執行役員に就任。柳井正氏の次男である康治氏も9月にファーストリテイリングに入社した。柳井正会長兼社長は世襲をしない方針と報じられており、その動向が注目されている。

いずれにしても、ともに1994年7月上場で証券コードが並ぶファーストリテイリングとソフトバンクの創業社長の稼ぎっぷりが大きかった。

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