マネジメント層の女性活用はCSRに積極的な企業でもほとんど進んでいないのが現実。男性部長数10万3145人に対して女性部長数はわずか1723人。女性部長が1人も存在しない業種も存在するなど、厳しい現実が明らかになった。制度の充実だけでない、企業の本気度が問われているようだ。
『CSR企業総覧』掲載データをさまざまな角度からランキングし、各社のCSR(企業の社会的責任)の取り組みを見ていく「CSR注目データランキング」。2013年版では初となる今回は女性部長の比率と人数のランキングを紹介する。
部長の数で女性活用の積極度を判断
部長といえば、役員一歩手前のミドルマネジメントの中心。この層に女性がどれだけ多いかで企業が女性活用を積極的に進めているかを判断できる。『CSR企業総覧』2013年版には1128社掲載しているが、このうち11年度の女性部長比率を開示している829社を対象に女性の部長比率、部長数のランキングを作成した。
女性部長比率とは、その会社の全部長に占める女性部長の比率。集計表には業種ごとの対象社数、女性部長比率の平均値、男女別の合計部長数をまとめた。これを一覧すると女性部長数の存在感のなさがはっきりする。女性部長比率の全社平均は1.74%。最も高い業種が保険業の6.12%(対象11社)。他にサービス業5.74%(同54社)、小売業4.96%(同57社)などが高い。それ以外の業種は総じて低い比率にとどまっている。食料品、鉄鋼、電気機器、輸送用機器、精密機器など1%を下回る業種も多い。対象社数は少ないものの女性部長が1人も存在しない業種もある。
全社の合計人数は男性部長数10万3145人に対して女性部長数はわずか1723人。対象企業はCSRに積極的と考えられるが、マネジメント層の女性活用はほとんど進んでいないことが明らかだ。
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