「円高で訪日客が減る」が絶対に間違いな理由 日本には為替に左右されない魅力がある
「インバウンドが活況なのは円安だったから。円高に振れる今後は、『インバウンドバブル』は弾ける」
という説がある。しかし、それは「全体」を見ていない誤解だという。
「円高になると外国人観光客が減る」は本当か?
最近よく耳にするのは、日本で外国人観光客が増えたのは、「円安」が大きな追い風となったインバウンドバブルであり、「円高」になるにつれてこのバブルははじけてしまうという主張です。
確かに、2011年9月に1ドル76円だった為替レートが、訪日客数が過去最高を記録した2015年には1ドル120円台まで円安になったことを考えれば、そのように言いたくなる気持ちもよくわかります。実際、2011年から2016年までの為替と訪日客数の相関係数は約0.91でした。
日本でインバウンドが増え始めた2012年以降、円高から円安に転じています。この動向と、訪日客数の推移を単純に比較してみると、両者に強い相関関係があり、「円高になると外国人観光客が減ってしまう」という主張になりやすいのはよくわかります。
しかし、それは本当なのでしょうか。
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