「JR中央線」住みたい沿線で断トツ人気の理由 7路線を比較して浮かび上がった強みとは?
JR中央線の沿線が居住エリアとして人気が高いことはよく知られている。リクルートグループの情報サイト「SUUMO(スーモ)」が先ごろ発表した「住みたい街ランキング2016」においても、ベスト30内に吉祥寺、中野、荻窪、三鷹、立川の5駅がランクインした。東急東横線、東急田園都市線も人気のある路線だが、同ランキングに入ったのは各々3駅で、中央線には及ばない。
なぜ、中央線の人気が高いのか。「ブランドイメージが高い」という声はよく聞くが、そうしたイメージは一体どこから来るのか。
中央線の強さは数字で示せる
「感覚的な理由ではなく、中央線の競争力の高さは数字で示すことができる」と、不動産コンサルティング会社トータルブレインの杉原禎之専務は言う。
都心から西へ向かう中央線快速、京王線、小田急線、西武新宿線、田園都市線、東横線、京急本線の7路線を比較してみたところ、はっきりとした理由が見えてきたという。以下、杉原氏の調査結果に沿う形で中央線の強さの理由をひもといていく。
まず、杉原氏は7路線の調査対象を都心駅から約30キロ圏に設定した。具体的に中央線快速は新宿―立川、京王線は新宿―高幡不動、小田急線は新宿―町田、西武新宿線は西武新宿―所沢、田園都市線は渋谷―中央林間、東横線は渋谷―元町中華街、京急本線は品川―上大岡である。
「中央線の強さとして第一に挙げられるは、ダントツに“速い”こと」と杉原氏は言う。特急・急行系の列車で比較すると、中央特快は新宿―立川を27分で結び、京急の快特・品川―上大岡間の26分に続く2位だ。とはいえ、中央特快は運行本数が1日41本と少ない。小田急の急行・快速急行は141本あり、京王線や西武新宿線も100本を超える。特急・急行系の利便性は必ずしも優れているとはいえない。
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