「アベノミクス」で個人投資家は戻ってくるか

日経平均1万円台定着の条件(1)

昨年11月中旬以降、主要国のなかでは最も活気があるといってよい日本の株式市場。現在のマーケットは、2005年の小泉純一郎首相時代を彷彿とさせるとの市場の声も多い。今後の相場はどうなるのか。今回から3回にわたり、株式市場の展望をしつつ、日本の株式市場が抱える課題についてレポートする。

「東京、順調!」「今日も上げ上げですね!」。

インターネットテレビなどで個人投資家向けに株式関連の情報を発信している「ストックボイス」のサイトには、昨年末にかけて最近の株価上昇を歓迎する投稿が多く寄せられるようになった。 オンライン証券大手のカブドットコム証券は昨年12月19日、1日の売り上げが目標の1.5倍を超えたのを祝い、社員に「大入り袋」を配布した。

外国人投資家は安倍政権誕生前から大幅に株を買い越していた

野田佳彦前首相が安倍晋三首相との党首討論で衆院解散の意向を表明したのが同11月14日。同日以降、日経平均株価は大納会までに終値ベースで約20%上昇。静観していた個人投資家は急ピッチの値上がりに誘われてそろりと動き始めた。

日経平均1万8300円台復活へのスタート台?

政権交代に伴う日本経済活性化へのシナリオをハヤし、勢いづく株価。リード役を演じたのは海外勢だ。昨年11月12~16日から12月17日~21日の週までに外国人投資家は1兆8000億円あまりの買い越しを記録した。海外勢の日本株投資積極化で市場に広がる強気論。「07年2月高値の1万8300円へ向けたスタートラインに立った」(岡三証券の石黒英之・日本株式戦略グループ長)。

いわゆる「アベ・トレード」による「掉尾の一振」は、市場関係者に2005年の衆議院解散以降の上昇相場を想起させる。05年8月、当時の小泉純一郎首相は郵政民営化法案の参議院での否決を受けて衆議院を解散。これをきっかけに、外国人買いが膨らみ、日経平均は急騰した。

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