再登場した「カシオペア」は何が変わったか 最新鋭の機関車が牽引して北海道へ向かう!

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大沼の副本線で待機するカシオペア。赤い機関車が初夏の緑の大地に映える
鉄道ジャーナル社の協力を得て、『鉄道ジャーナル』2016年8月号「カシオペア 新たな伝説」の一部を抜粋して掲載します。

 

北海道新幹線開業を前に、2016年3月21日朝の上野到着をもって一般営業を終えた寝台特急「カシオペア」のE26系客車が、旅行会社のチャーターによるツアー専用臨時列車として営業に復帰し、上野発6月4日から運転されている。

ツアー列車は2種類あり、JR東日本グループのびゅうトラベルサービスが催行する「カシオペアクルーズ」は、上野発着3泊4日の行程で本州および北海道の観光地を巡る。往路は上越線~羽越本線~奥羽本線の日本海ルートを経由し、帰路は一般営業時代と同じく東北ルートを上京する。

もう一つのツアー列車「カシオペア紀行」は、東北ルートで上野~札幌間を走る。「紀行」は周遊タイプではなく、びゅうトラベルサービスを含む複数の旅行会社が企画した北海道ツアーの往路、もしくは復路の片道で列車に乗る行程のほか、びゅうトラベルでは札幌または上野到着後に解散となる片道乗車ツアーも設定される。

カシオペアクルーズは7~8月に運行

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「カシオペアクルーズ」は、今後、上野発7月2日と8月6日に設定される。「カシオペア紀行」は6月・7月の土曜(7月2日を除く)に上野を出発し、翌日には札幌から折り返す従来のパターンで計7往復運転される。

E26系客車の「カシオペアクルーズ」は、過去にもびゅうトラベルサービスの主催で7回の運転実績(いずれも上野発着)があり、2012年10月12〜14日に鉄道開業140周年記念の特別ツアーと銘打って設定されたのが最初。この時は上野~新潟~秋田~青森~仙台~上野の行程が組まれ、E26系が初めて日本海ルートを走行した。

2014年6月の第三弾で北海道に乗り入れて洞爺まで運転。直近では2015年10月に往路日本海ルートにより洞爺まで運転された。本来の「カシオペア」の牽引機は2010年夏から、「北斗星」とともに上野〜青森間がEF510形になったが、日本海ルートを組み込んだ「カシオペアクルーズ」の場合は往路・復路ともに青森以南をEF81形が牽引し、上野~長岡間は上越線の勾配対策としてEF64形を前補機とした重連で運転される。

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