上場廃止したチムニーが再上場した真意

和泉社長に聞くMBOの功罪

居酒屋「はなの舞」や「さかなや道場」を展開するチムニーが12月14日、東証2部に再上場した。公開価格は1000円だったが、初値は945円にとどまり、再上場に対する市場の反応はいま一つの状況だ。

同社は2009年に米投資ファンド、カーライルグループの支援を受け、経営陣による買収(MBO)を実施、10年4月に上場廃止になっている。上場廃止になった企業が再上場するのはトーカロ、キトーに続き3社め。会社法の施行後では初となる。チムニーはどうして再上場するのか。和泉学社長が東洋経済の取材に答えた。

MBOした理由は経営改革を進めるため

――MBOで上場廃止しながら、再上場する理由は何か。

上場廃止に当たって掲げていた“企業価値の向上”という目標が達成されたから、再上場をした。MBOで一緒に組んだカーライルにとっても、出口戦略を取らなければならないという時間的な制約があった。

――この間、具体的にどういった経営改革を進めたのか。

MBO前後で変わったことは多くある。1つは川上に進出したことだ。11年11月にはその1例として、漁港のある愛媛県・八幡浜に子会社(魚鮮水産)を設立した。ここでは漁業をする権利である漁業権や市場から直接魚を買い付けることができる買参権を取得した。さらに魚の1次加工を目的とした工場も設置した。その結果、午前3時に獲れた魚をその日のうちに店舗へ配送できる仕組みを整えた。ほかにも、自衛隊の隊員向け食堂で食事を提供するコントラクト(事業所向け給食)事業も大きく拡大することができた。

――人材育成についてはどうか。

人材育成はカーライルが豊富なノウハウを持っている。次世代経営者の育成のために執行役員制を導入。週1回、執行役員会を開催するほか、執行役員候補者をあえて明確にした。また業務改革プロジェクトの立案方法、中期経営計画の策定など、チムニーにはないノウハウをいろいろ提供してもらった。

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