竹中教授「日本のフィンテックがダメな理由」 米国は無審査でポンと5000万円貸してくれる
日本でフィンテックは政策面で何ら対応ができていない
山口:3人の立場を明確にして話を進めたいと思います。竹中さんは、小泉政権で金融担当大臣をお務めになっておられたので、ぜひ金融行政の中核の視点からフィンテックへの知見を頂戴したいと思います。また、富田さんは現在ZUUというフィンテック企業を立ち上げられているので、プレーヤーとしての視点からお話をぜひ。それから、私はユーザーとしての立場で話ができると思うのですが、まずは、お二方のフィンテックに関する視点や、取り組んでいらっしゃることについてお話しください。
竹中:私はテクノロジーのスペシャリストではありませんが、「日本の経済社会を、政策面からどう改革するか」に関心があります。そのなかでフィンテックは、すでに米国で存在感が高まっており、将来が有望視されているにも関わらず、わが国では政策面で何ら対応できていないのが現実です。
安倍内閣の成長戦略においても、残念ながら200ページ以上にもわたる「霞が関文学」のなかで、ようやく1ページ半程度がフィンテックの記述に割かれている程度です。
「第4次産業革命」と言われるなかで、Uber(ウーバー)やAirbnb(エアビーアンドビー)に対する関心は高まっているものの、フィンテックなど金融分野になると、ほとんど何も進んでいません。
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