「相思相愛」を実現する極めて具体的な方法

その相手には、不満の持ちようがない

理想のパートナーと聞いて、皆さんはどんな相手をイメージするだろう?

現在や将来の伴侶、信頼できる上司・部下の顔が真っ先に浮かぶかもしれない。人に限らず、組織やモノまで含めると、やりがいのある職場、入学したい学校など、さまざまなケースが出てくる。

そこでもしも、自分にふさわしい理想のパートナーを、たちどころに見つけ出してくれる理論があったとしたらどうだろうか。今回は、そんな驚きの理論にフォーカスしてみよう。 

どんな状況の下でも最善のマッチング結果を

 

著者:安田洋祐(経済学者、政策研究大学院大学助教授) 撮影:尾形文繁

さて、パートナー探しに繰り出す前に、少しだけノーベル賞について触れておきたい。

2012年10月に発表された今年のノーベル経済学賞は「(マッチング問題における)安定配分の理論とマーケットデザインの実践に関する功績」を讃えて、米ハーバード大学のアルビン・ロス教授と米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のロイド・シャプレー名誉教授に決まった。

実は彼らの受賞理由が、まさに理想のパートナーを見つけ出す理論の発見とその実践だったのである!

以下では、マッチング現象を初めて数学の問題として定式化し、誰もがいちばんふさわしい相手とパートナーになれる「安定配分の理論」を生み出したシャプレー教授の理論に迫っていく。

ちなみにロス教授は、現実の制度設計に理論を直接応用して、市場や制度の新たな仕組み作りを行ってきた。この実践的なアプローチは「マーケットデザイン」と呼ばれ、近年急速に注目を集めている(が、残念ながら今回は割愛して、いずれまた触れることにしたい)。

マッチングの理論が生まれたのは今からちょうど半世紀前のことだ。

次ページ人と人、人と組織をよりよいペアにする方法。
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