日本で働かせる前提で子供を育てていいのか

インドやアフリカをよく知る金融家の目線

21世紀を生きる子どもに、親である読者はどんな教育をしていくべきだろうか
グローバル化の進展によって、今の日本の子どもはたとえばインドやアフリカなどといった海外で職を得るようなことも増えていくだろう。親の世代はまだよくても、子どもの世代はグローバル化の波から逃れるすべはない。
しかし、教育のあり方や親世代の価値観は昔と大きく変わっていないのではないか。21世紀を生きる子どもに、親である読者はどんな教育をしていくべきか。本連載は算数学習支援サービスの「RISU」を立ち上げた筆者が、そんなテーマに迫っていく。第5回は国際金融サービスグループ・財団であるメグラジュグループ副会長でもあり、親日家のビノイ・メグラジュ氏と議論を交わした。

メグラジュグループ築いた祖父の教え

加藤エルテス 聡志(以下、加藤):初めにビノイさんの会社やお立場について、簡単に教えてください。

ビノイ・メグラジュ(以下、メグラジュ):私たちの会社メグラジュグループは、お客様の資産運用を行う金融サービスグループであり、アフリカ・インド・中東・イギリス・日本などの世界10カ国にオフィスを構える国際グループです。副会長である私は、日本企業に東アフリカをはじめとした新興市場への参入についてアドバイスをする仕事をしています。

私の祖父がまだ17才だった1922年にケニアで興した会社です。祖父の代から商売は大きな成功を収めていましたが、祖父が49際の時、それまでのビジネスのあり方を変えて慈善事業に専念したいと事業売却を決めました。教育と福祉においてすべきことは多く、また必要性を最も感じる二つの地域がインドとアフリカであると祖父は考え、自社事業を売却したおカネを使って学校や医療機関・大学を建てました。ケニアや東アフリカに多くある医療系の教育施設もそのひとつです。

加藤:資金を作るために、自社のほとんどを売ってしまったと?

メグラジュ:ええ。何点かの投資事業は残しましたが、ほとんどを売ってしまいました。その後、祖父は59歳で他界。その頃ケニアからイギリスのロンドンへ移住しており、私の父と叔父が二代目として、新しくファイナンシャル・サービスを立ち上げます。サービスの目新しさと、ロンドンという土地柄から、経営は難航しました。

加藤:苦労がありそうですね。

メグラジュ:それはもう。思うに、私は祖父の影響がとにかく強い。祖父の遺したものは二つあると思います。ひとつは現在まで続く会社の基礎。そしてもうひとつが社会との繋がりに関する考え方です。私の家族に流れる、社会問題を他人事と思わない意識は、祖父の教えから生まれました。家族全員が、何かをするにあたって、祖父ならどうしたかを今でもいちばんに考えています。

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