あなたはネットの本質を理解していますか

破壊的なイノベーションを起こした理由

情報通信革命の本質は「仮想化」である(写真:cuteimage / PIXTA)
たんなる通信の約束事の「インターネット」は、なぜ破壊的なイノベーションになり得たのだろうか。その本質はルールの「ユルさ」にあった。

インターネットとは何か?

当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

「インターネット」とは、通信回線そのもののことを指しているのではない。デジタル・データをやり取りするときの「約束(=ルール)」を表す言葉だと理解しておこう。専門用語で「プロトコル」という。正確にはインターネット・プロトコル(IP)とインターネットは別モノだが、このあたりの学術的な区別はとりあえず無視する。

この約束が、通信技術者の従来の常識からすれば「ふざけんな、これじゃ危ないだろボケ」と言いたくなるくらい、かなり大雑把だったことが逆に「使いやすさ」につながり、あっという間に普及した。妙な日本語だが、普及したのは「論理的で仮想的な約束」である。従って、インターネット「に」つながる、という言い方は少々ヘンだが、インターネット「で」つながる、は間違いではない。

この「使いやすさ」というやつは、セキュリティの甘さとトレードオフの関係にあるので、無防備に礼賛されるべき仮想化技術というわけでもない。また、インターネットを開発したのはIBMでもGoogleでもなく、一種の公共財として開放されていると考えて差し支えない(正確にはこれも微妙に違っていて、米国商務省や国防省あたりが裏でいろいろと画策しているはずだが)。

さて、“原理原則の質的および抜本的な変更”と定義できるイノベーションは、一般にその初期段階においては非常に陳腐(安っぽい)という特徴がある。1980年代初期のパソコンは実際、ホビー=おもちゃであった例を思い浮かべてみよう。しかし、その意味において「インターネット」もイノベーションを名乗る資格があるのだ。

次ページ身近にある仮想化的なモノ・コト
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
情報の裏側<br>ググるだけではカモられる

スマホの登場で簡単に情報を手に入れられるようになった。一方、エセ情報も氾濫。情報洪水の舞台裏と、荒波を泳ぎ切る実践スキルを紹介する。佐藤優氏、池上彰氏…情報賢者が登場。