ミネベアが日産「リーフ」向けに部品供給 EVの基幹部品「レゾルバ」に本格参入

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ミニチュアベアリング最大手で小型モーターや電子機器も手掛けるミネベアは、EV部品事業に本格参入する。このほど、基幹部品の1つである「VR型レゾルバ」を、日産「リーフ」の走行モーター向けに納入開始した。今後、EVやHVの走行モーターや電動パワーステアリング向けなどに供給拡大し、主力製品のひとつに育てたい考えだ。

「レゾルバ」はモーターを回転させたり、止めたりする際に位置を検出する、高精度な角度センサー。モーターの動きを細かく制御する必要のあるEVやHV向けに、需要が増加している。

ミネベアでは小型モーターの製造で培った巻き線技術などを生かし、2003年から「レゾルバ」の生産を開始。電動パワーステアリング向けなどに供給してきた。EV向けではトヨタ車体「コムス」と中国メーカーに納入実績があるが、乗用車タイプのEVへの供給は、「リーフ」向けが初めてとなる。EVやHVの走行モーター向けは特に高い精度が必要で、これまで他社がシェアを独占してきたが、量産体制や低価格を武器に市場に参入、受注獲得につなげた。

ミネベアは2012年2月に「リーフ」向け専用ラインをタイ・バンパイン工場に新設した。ミネベアの「VR型レゾルバ」の生産個数は、年間480万個(12年度計画)。これを、14年度に1000万個、16年度に1600万個に増やす計画で、今後も、順次、増産体制を整える計画だ。

小河 眞与 東洋経済 記者
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