職場で好かれる人、嫌われる人の「5つの差」 その質問は余計です!

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相手はもしかしたら「そこで偶然にクライアントの社長と会って」とか「お店の人の接遇が良くて、自分の仕事に取り入れたいところを見つけた」などと話を続けたかったのかもしれません。

でもそこに余計な質問が入ると、自分が話したかったことを忘れてしまうこともあるでしょう。また話す気が失せることだってあるはずです。

質問は効果的に使うと話を盛り上げますが、ただ自分の興味のままに使ってしまうと、相手の意欲を削いでしまうことにもなりかねません。

ちなみに聞く力を持つ人は、和食の話を持ち出された時、「おっ!いいね」と言って相手から話が出て来るのを待つでしょう。

また質問はいきなり使うと相手を緊張させ、かえって相手の口を塞いでしまうこともあります。

これはある銀行の支店長から聞いた話です。新人に前任者から引き継いだ取引先を訪問させたのですが、彼は開口一番「資金のお要りようはございませんか?」とやってしまったそうです。相手の社長は唐突過ぎる質問にびっくり仰天。「ないけど」と返事するのが精いっぱい。するとこの新人社員は「そうですか」と言って帰ってしまったのだとか。後で支店長にこの社長からお怒りの電話がかかって来たのは言うまでもありません。

2:相手の気持ちをユルめよう

会話がはずむかどうかは、相手の心にある警戒心をいかに緩めるかにかかっています。

長年付き合いのある相手なら「最近どうだい?」で会話はスムーズに始まるでしょう。しかし打ち解けていない間柄なら、まずは相手をリラックスさせるウォーミングアップが必要です。いきなり話を始めようとせずに、まずは「気持ちを通い合わせること」が必要と肝に銘じて下さい。

例えば、取引先の担当者と初めて会った時。

挨拶の後に、相手の顔をにこやかに見ながら「こちらは便利な場所にあるのですねー」とか「きれいなビルですねー」と、親しみを込めながら語尾を引っ張ります。語尾に気持ちがこもっていることが大事です。

何気ないやりとり

この気持ちは相手に確かに届きます。きっと「ええ、ここからの眺めはお金を払ってもいいぐらいです」などと話してくれるでしょう。それにも「いやあ、うらやましいですー」と気持ちを込めて共感の言葉を送ります。

この一見何気ないやり取り、無駄とも思える交流が、お互いの心に橋を架け安心感を築きます。

「ああ、この人なら私の話をわかってくれる」「私を受けとめてくれる」という思いにつながり、相手の緊張感を和らげるのです。

まだ打ち解けていない間柄の人と会う時は「何から話そう」と考えるのではなく、「何でもお話し下さい」という思いを胸に、ゆったりとしたリズムで会話を進めてみましょう。

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