81. 2匹のトンボがつながって飛ぶのは、交尾期のオスがメスをつかまえている状態である
82. トンボのオスはペンチ状になった尾の先でメスの首を挟んでおり、オスを先頭に一緒に並んで飛ぶ
83. 翅を動かすのはオスだけで、オス&メスがつながったままの状態は産卵終了まで続くことも少なくない
84. オスはメスの産卵が終わるまで周囲を飛び回り、他のオスを近づけないように見張っている
85. これは交尾の際、オスはメスの尾に入っている精子を掻き出してから自分の精子を入れる習性があるためだ
86. 「ハチミツ」はミツバチが花から採った蜜が元になっているが、ハチミツと花の蜜は別物である
87. ミツバチの唾液に含まれる酵素によって、花の蜜がブトウ糖と果糖に分解されてできるのがハチミツである
88. 本来の花の蜜の糖度が20%程度であるのに対し、ハチミツの糖度は80%もあるといわれる
89. これはミツバチが翅で扇ぐことで花の蜜の水分をとばすためで、水分の少ないハチミツは保存にも優れる
日本の蜂は
90. 世界最大級のハチといわれるのが、体長4㎝程にもなる日本の「オオスズメバチ」だ
91. オオスズメバチは、ミツバチのみならず他のスズメバチにも襲い掛かるほど気が荒いとされる
92. しかしそのオオスズメバチでも敵わないのが、体長1.3㎝の小柄な「ニホンミツバチ」である
93. ニホンミツバチは300匹以上で対象を取り囲み、一斉に胸筋をふるわせる「蜂球」という必殺技を持つ
94. 蜂球の中心には47度もの熱が発生し、オオスズメバチの致死温度に達するのである
95. ところがニホンミツバチは「セイヨウミツバチ」に弱く、セイヨウミツバチはオオスズメバチに弱いのである
96. セミで鳴くのはオスだが、オスの腹には発音筋という筋肉がありそれを縮めて発音膜を引くことで音が出る
97. セミの腹内は空洞になっており、それがスピーカーのように共鳴することで大きな声になるといわれている
98. 日本では毎年成虫のセミを見ることができるが、アメリカには十数年に一度しか成虫にならないセミがいる
99. これらは「周期ゼミ」と呼ばれ、13年に一度成虫になる13年ゼミと17年に一度の17年ゼミの2種
100. 2004年は17年ゼミの発生年で、一畳の地面から1000匹も発生。次に成虫が現れるのは2021年である
(文:寺田 薫/モノ・マガジン編集部、モノ・マガジン2016年3月2日号より転載)
参考文献・HP/「昆虫のふしぎ」(国土社)「昆虫科学読本」(東海大学出版部)「昆虫はすごい」(光文社)「4億年を生き抜いた昆虫」(ベストセラーズ)、公益財団法人農林水産・食品産業技術振興協会、愛媛県総合科学博物館、(財)名和昆虫研究所、学研サイエンスキッズほか関連HP
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら