首都地震は避けられないが「震災」は防げる

科学的な知見による地震対策こそが不可欠

首都直下地震への心構えで必要なこととは?(写真 :@yume / PIXTA)
巨大都市の弱点を一撃で突くような大地震が今、「起きない理由は何もない」という。東海地震判定会の委員で『首都直下地震』を書いた東京大学地震研究所の平田直教授に、発生の可能性や心構えなどを聞いた。

──5年前の東日本大震災はマグニチュード(M)9の地震がもたらしました。

地球上の地震観測史上、M9以上は5つしかない。屈指の大地震を経験したので、東北地方の太平洋沖ではあと500年先ぐらいまで、この規模のものはおそらく起きないだろう。北の北海道側や南の関東側では起きるかもしれないが。

首都圏で大きな地震がないのは運がよかっただけ

──首都直下地震は起こりうるのですね。

日本でM7程度の地震は、近接の海域を含めて1年に1回はどこかで起きている。自然災害史で最も大きな被害があったのは1923(大正12)年の関東大震災。10万5000人余りの方々が犠牲になった。そのほかにもたびたび大きな震災があったが、幸いなことに首都圏ではそれ以降なかった。

これは単に偶然で、運がよかっただけだ。自然現象としてこれからも地震が起きないという理由は何もない。震災に見舞われる可能性は、東京都を中心とする半径150キロメートルの範囲の首都圏に限っても今現在で高い。首都圏には人口が集中している。東京都の人口が1300万強、周辺も入れれば3000万ぐらいの人が住んでいる。M7程度の地震であっても、きちんと備えがなされていなければ甚大な被害が起きる。

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