以旧換新(都市向け買い換え補助金政策)で気を吐く中国テレビメーカー


山谷剛史  ライター

金融危機下でもGDP成長率8%を目指さないといけない中国政府。貧しく人口の多い農村部に対して、農村戸籍なら13%割引で購入できる「家電下郷」政策を実施し、農村部に販売・サポートネットワークを張り巡らすハイアールなどの中国地場家電メーカーに特需をもたらした。

家電下郷特需醒めやらぬまま、中国政府は家電下郷の都市版「以旧換新」政策を6月より実施している。以旧換新の対象となる家電製品は、薄型テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、パソコンの5品目の認定商品。以旧換新政策には家電以外にも、環境に悪い旧型車から新型車への切り替え推進政策も含まれる。

都市戸籍住民向けの「以旧換新」政策は、「旧を以て新しく換える」という字のごとく、買い換え推進政策であり、また政府・メーカー・家電店による正しいリサイクルを推進する政策でもある。

例えば液晶テレビやプラズマテレビなど薄型テレビを購入する際、メーカー問わず、使用済みのブラウン管テレビを持って行くと、購入する薄型テレビが10%割引になるうえに、さらに旧商品の買い取り価格分を値引き、加えて店によっては店舗独自の割引も受けることができる。

中国政府は、家電向け以旧換新政策に20億元(1元=約14円)、車向け同政策に50億元、計70億元を投入する。中国政府国家発展和改革委員会によれば、同政策実施により、500万台の家電の買い換えと100万台の車の買い換えを後押しし、1000億~1200億元の対市場効果を期待する。

そんな以旧換新発表後の中国家電市場はいったいどうなっているだろうか。

筆者は上海と雲南省昆明で、「国美電器」「蘇寧電器」の中国2大家電量販店と、プラスして上海では「永楽電器」、それにアメリカからの黒船「Best Buy」をチェックした。関東でいえば新宿や川崎などに「ヨドバシカメラ」「ビックカメラ」「さくらや」がひしめくように、上海では徐家匯(シージャーフイ)や浦東新区の第一八佰伴(ヤオハン)周辺で、昆明では中心部の歩行者天国周辺に各家電量販店がひしめいている。

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