今、株価が上昇する理由は見当たらない

FOMC声明に失望、日銀も身動きが取れない

ワシントンD.C.にあるFRB本部ビル。次回のFOMCが開催される3月中旬まで市場は冴えない動きが続くのだろうか(写真:REUTERS/Kevin Lamarque)

日本株は依然として不安定な動きにある。日経平均株価は21日に1万6000円割れを試す瞬間もあったが、かろうじて維持し、22日は急反発した。しかし、26日には大幅安となっている。原油相場が引き続きかく乱要因になっているが、このような展開が長く続くことはないだろう。市場では政策期待が高まっているようだが、過去の経緯から、むしろ一段安の可能性が高まっている点を指摘したい。

26・27日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、市場の予想通り、FF金利は据え置かれた。ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁のリップサービスに続き、FRB(米連邦準備理事会)がどのような声明を出すかに注目していたが、イエレン議長はやはりコンサバティブである。昨夏のように、同議長の煮え切らない態度が市場を混乱に陥れたことは記憶に新しい。また今回の声明の内容も方向性が明確ではなく、市場の不安心理の高まりがこの日の米国株の急落につながった。

この結果、次回のFOMCが開催される3月15・16日まで金融市場は冴えない展開がつづく可能性がきわめて高くなったといえるだろう。米国株には、企業業績の悪化によるバリュエーションの低下、ダウ運輸株指数の低迷、景気指標の悪化など、良い材料がない。過去データやパターンに基づいて淡々と分析すれば、下落に向かうとの結論にならざるをえない。

米国は株安示唆のアノマリー(経験則)が目白押し

また、今年は大統領選挙の年だが、過去の米国株は基本的に上昇基調が続いているので、大統領選挙の年は平均7%超の上昇となっている。しかし、現職の大統領が8年目、つまり二期目の最終年に相当する場合には、14%もの下落となっている。これは、米国株に強気な見方を示す投資家や市場関係者にとっては、見たくないデータであろう。この背景には、二期も大統領を務めた政権がレームダック化することなどが挙げられる。

「1月の株価はその年の株価動向を表す」といったデータがある。米国株の場合、年間の騰落率がマイナスの場合、1月はほとんどのケースで下落している。したがって、1月の米国株がこのまま下落で終われば、年間ベースでも下落で終わる可能性が残ることになる点には要注意である。一方、米大統領選で政権が交代した場合、つまり、今回は民主党から共和党に交代した場合には、米国株の下落確率はさらに高まることになる。

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