台湾学生運動リーダーが案ずる新政権の進路

結局は国民党のようになってしまう可能性も

ひまわり学生運動でリーダーとして活躍した林飛帆氏(左端)は、今回の総統選挙をどう見ているのか
1月16日に行われた台湾の総統選挙では、最大野党の民主進歩党(民進党)候補の蔡英文主席が与党・中国国民党(国民党)の朱立倫主席に300万票もの大差をつけて勝利。同日行われた立法院(国会)選挙でも、定数113議席のうち民進党が68議席を獲得し、結党以来初めて過半数を制した。野党の勝利は、2014年3月の「ひまわり学生運動」で政治に目覚めた若者たちが、現在の馬英九政権に対する反感が募ったことが理由の一つとされている。
では、そのひまわり学生運動でリーダーとして活躍した林飛帆氏(27)は、今回の二つの選挙をどう見ているのか。彼自身も立法院選挙では、参戦した新政党「時代力量」など、野党側を応援していた。今回の選挙や台湾政治について、林氏に聞いた。

国民党は老化していくだけの政党

――今回、国民党が民進党に大敗を喫しました。その理由をどう見ていますか。

国民党は総統選でも敗北、立法院でも前回議席数からほぼ半減した。今後、国民党が再起するのは厳しい状況ではないか。

国民党はすでに高齢の政党といえる。その組織文化や選挙対策は、すべて旧来のものだ。今回の選挙に出馬した国民党の候補者は、ほとんど老齢の政治家だった。国民党は若い層に食い込み、ともに参加できるような体制に変わらなければ、参加したいと思う若者はいなくなるだろう。国民党にとっても、若い候補者を出馬させたり、既得権益から解放されようと考えなければ、さらに老化していくだけだろう。

また、国民党が掲げている政策の多くが、台湾人からすれば唾棄すべきものだ。親中的な経済発展路線や財閥など大企業に近い産業政策、そして国土開発や環境問題など、本来であれば国民党は市民社会とこれほどまで対立する必要はなかったのに、彼らは対立を招くようなことばかりやってきた。国民党は資本家と市場に傾いた。グローバル化を例にとっても、台湾にとって重要な政策の大部分でも、台湾国内で対立と葛藤を招いた。これで、国民の思いとは正反対の側に国民党が立ってしまうことになった。これこそ、国民党がここまでの凋落を招いた理由だろう。

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