日本人が知らないアメリカ起業哲学の源流

アイン・ランドは何を説いたのか

1978年の2人のスティーブ。左がウォズニアック、右がジョブズ(写真:Picture Alliance/アフロ)

スティーブ・ジョブズがアップルCEOを退任するニュースが流れた2011年8月、ブルームバーグのレポーターが同社の共同創業者であるスティーブ・ウォズニアックにジョブズという人物について、たずねたことがある。アップルに復活し、急激な業績回復をもたらした彼をそもそもあれほど野心的にし、駆り立てたものは何だったのか、という質問だ。

「若い時分のことしか僕にはわからないけれど」と前置きし、ウォズニアックは次のように答えた。

ジョブズが読んでいた本は?

"スティーブは大きなことをして成功したいと思っていたし、ちゃんとした儲かる会社を興すことがそのための道だと考えていた。そしてそういう方向に進んでいった。彼という人物のなかでその部分はずっと変わらなかった。

20代の彼はせっかちで、話を始めると止まらなかった。いろんなアイデアが溢れ出てきて、やりたいことがたくさんあった。僕は技術者、テクノロジストだしものを作りたかった。彼は最終的に求めるものが違っていた。会社を興して成功したがっていた。指南書みたいな本も読んでいた。当時彼が話していたのは『肩をすくめるアトラス』とかだったかな。

彼にとって本は世界で違いを生み出すためのガイドブックだった。で、それは会社を興すことから始まった。製品を作って利益を出す。その利益を投資してもっと利益を出す、さらにいい製品を作る。どれだけいい会社かは、利益によって測られるってね"

「会社は財務的に健全でなければならないし、損失を出してはならないとジョブズは強く思っていた」とウォズニアックは語っている。

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