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日本人は「移民は優秀な人」だとわかっていない 出口治明×上野千鶴子「働き方を変えるには?」

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  • 出口 治明 立命館アジア太平洋大学(APU)前学長・名誉教授
  • 上野 千鶴子 社会学博士。東京大学名誉教授
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出口:それで面白いのは、ある企業の人事担当者が、仕事はなんとか英語でもできるけれど、飲みに行っての英語はしんどいと。でもAPUの学生は英語も日本語も母国語もできますからね。

上野:日本の文化とか慣習などの暗黙知にも習熟していますからね。

出口:4年間別府で生活していますから。

上野:素晴らしいですね。

国際労働力移動の研究によると、わかっているのは、移民は出身国の中産階級以上だということです。底辺の人たちが押し出されて来ているわけではない。移民というのはその社会の真ん中より上の人たちが来てくれるんです。

出口:祖国を離れてご飯も言語も違うところに行くという人は平均的に見たら、意欲と体力も能力も優秀な人に決まっています。

冒険心や好奇心、挑戦精神もある

上野:それに冒険心や好奇心がある。

出口:チャレンジ精神もある。

上野:移民家事労働者たちもそうです。

出口:歴史的に見たら、移住する人は押しなべて優秀です。

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上野:移民家事労働者は教育歴も中等以上だし、出身階級も低くないし、非常に好奇心があって冒険心のあるインディペンデントな女性たちだということが研究からわかっております。いま日本の外国人対策って定住拒否ですね。働いてもらってあとは帰れ、と。

出口:5年で帰れと。なんともったいない話でしょう。みすみすダイバーシティにあふれる社会をつくるチャンスを逃しているのではありませんか。

上野:いつも言うのですが、女性は子宮と共に移動します。現地で妊娠、出産するなというのは、人権侵害です。日本政府は移民の家族形成をさまたげる政策ばかりとってきました。少子化を嘆くなら、外国人にも日本で産んでもらえばいいのです。

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