フランスで極右政党「国民連合(RN)」を率いるマリーヌ・ルペンが緊縮財政を軸とする経済政策を掲げるようになった。自党の過去をきっぱりと捨てて、ヨーロッパの右派政党に広がるトレンドに加わったのだ。
フランスは大規模な反政府デモに揺れている。公的債務の国内総生産(GDP)比はイギリスが102%、ドイツが63%なのに対して、フランスは119%の水準にある。財政赤字は今年、GDPの5.4%に達すると見込まれ、欧州連合(EU)が定める上限の3%を大幅に超過。2027年の赤字を5%へ引き下げるため政府は540億ユーロ(約9.5兆円)の予算カットという国民に極めて不人気な措置を打ち出した。
極右のルペンは、国民投票を用いた財政再建を目指す
だが、ルペンが掲げる財政引き締めはさらに上を行く。ドイツには財政赤字を法的に制限する「債務ブレーキ」の仕組みがあるが、フランスもそれに倣って憲法で財政赤字を規制すべきだというのである。重要なのは、それには国民投票による承認が必要になるという点だ。つまりルペンは、国民投票を用いたポピュリスト型の財政再建を持ち出したといえる。
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