そんな本作では、ふたつの戦いが描かれる。ひとつは未知の脅威に対峙する人間の戦い。人類の叡智を結集して繰り広げられる死闘は、手に汗握るスペクタクルアクションになっている。
もうひとつは、想像を絶するさらなる激しい戦いであるのと同時に、昭和の特撮ファンや、大怪獣ゴジラのマニア層の心を激しく揺さぶる対決になるだろう。そこには興奮だけでなく、悲哀や悲壮感といった感情も沸き起こる。
どちらも激しいバトルアクションの連続だが、そこに生じる観客の感情はそれぞれ異なるに違いない。それが本作の物語の深みと厚みになっている。
加えて、アカデミー賞が太鼓判を押したVFXは、本作でももちろん健在。より激しいアクションシーンがふんだんに盛り込まれ、手に汗握る大迫力のバトルアクションと、臨場感あふれる人間と大怪獣の戦いがリアリティを伴ってシリアスに描かれる。
それは、前作以上の迫力と緊迫感を有する圧巻の仕上がりになっており、気づけば物語の世界観に引きずり込まれている。
昭和特撮ファンの心掴むアナログ撮影
やはり本シリーズの最大の見どころは、大迫力のゴジラのアクションシーン。詳細は明かせないが、本作では昭和の特撮ファンは心震わせるであろうシーンがてんこ盛りだ。
ただ、本作には日本が誇る着ぐるみやミニチュアなどによる特撮シーンはない。しかし、ゴジラ映画が70年以上積み重ねてきた特撮の技法は、最先端のVFXのなかに取り入れられている。特撮の伝統とVFXが融合する作品になる。
また、すべてがVFXではなく、スタジオ内に細部まで精巧に作り上げられた実寸大の銀座・和光のセットや巨大な戦闘機のほか、巨大なクレーンで吊り上げる大規模なワイヤーアクション、ゴジラ映画の醍醐味である逃げ惑う群衆シーンなど、リアリティにこだわるアナログの撮影手法が多用されている。
それこそが、本作が日本ならではのVFXアクションエンターテインメント大作として位置づけられる所以だろう。


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