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2026年9月28日に第1回が放送されたNHK連続テレビ小説『ブラッサム』。小説家の宇野千代を主人公のモデルにしたドラマの冒頭に流れる主題歌『咲き誇れ』を歌うのは、ソニーミュージック所属の人気ユニット、YOASOBIだ。
24年4月から9月まで放送されて大ヒットした『虎に翼』の主題歌『さよーならまたいつか!』を歌ったのはソニーミュージック所属の米津玄師。音楽やアニメなど、1つのコンテンツをテレビ、映画、CMなどで横断的に活用して相乗効果を狙う「メディアミックス」はソニーの古くからの十八番である。
1977年8月下旬、CBS・ソニーのプロデューサー、酒井政利は南太平洋の島国サモアにいた。バカンスではない。広告代理店の電通が「発想開発旅行」の名目で、広告、音楽、美術などの分野で日本を代表するクリエーター8人を連れ、15日間、南の島を巡る「勉強会」だ。その名も「南太平洋裸足の旅」。資生堂とワコールがスポンサーになった。
「ここはまるで時間が止まっているようだね」
68年のCBS・ソニー設立時に日本コロムビアから移籍した酒井は、南沙織、郷ひろみ、山口百恵を世に送り出し、「ヒットメーカー」の仲間入りをしていた。酒井のほかに招かれたのは、作詞家の阿久悠、版画家で作家の池田満寿夫、画家の横尾忠則、写真家の浅井慎平、評論家の平岡正明、京都大学教授の多田道太郎、イベントプロデューサーの小谷正一。当代一流の顔ぶれである。
スポンサーから個別の注文があったわけではない。各界で「天才」と呼ばれる人々が都会の喧噪を離れ、楽園のような島々で自然に触れながら、才能をぶつけ合う。そこから「新しい表現や発想を引き出そう」という、なんとも優雅で豪勢なプロジェクトだった。
真っ青なサモアの海を眺めながら、誰かが言った。
「ここはまるで時間が止まっているようだね」
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