宮脇啓透(ひろゆき)准教授はこう話す。
「単に計画を立てるだけでなく、プロジェクトとして実際に実行することで初めて見えてくる課題があります。学生たちはスケジュール管理の難しさなどを体験することで、次のプロジェクトに生かす知恵が生まれます。就活では、実際の課題解決を実体験したことが、企業の人との『共通言語』にもなり得ます」
宮脇准教授の研究室では、ソフトウェアのアイデアを競うコンテストで、学生が提案した「恋愛アプリ」が100チーム以上の中で事実上2位になったこともあるという。文系の学生が、理系の学生と競い、勝てるのはなぜか。
「特別な技術を開発していなくても、既存の技術やビジネスの仕組みを組み合わせることで勝てるのです。そうやって生まれた有名なサービスは数多くあります」(宮脇准教授)
AI時代にも通用する能力を育てる
これはAI時代でも通用する能力だと宮脇准教授は言う。
「一見、関係のないものを結び付けて、新しいサービスを発想する。それは人間だからこそできることだと思います」
デザイン学部の可能性について、大学通信の情報調査・編集部部長の井沢秀さんは言う。
「今後はAIによって就職の枠が小さくなる業種もあるかもしれません。一方で、人間はAIにはできない新たな分野を、人を巻き込みながらつくっていくことができるはずです。今の大学は、研究分野を横断して新しい価値を生み出せる人材を育てようとしているのだと思います」
(AERA編集部・井上有紀子)

