従来のオーディションは、あらかじめ完成した台本や、決まった役柄に対して最適な人材を“選出”する場として機能しているものだが、「THE OPEN CALL」は従来の枠組みを根本から覆す試みとして展開される。もちろん本プロジェクトの命題である「2028年公開予定の映画の主要キャストを選出する」ということが最終ゴールではあるが、そこにとどまらず、「今後の日本映画界を支える俳優」を発掘し、育成することに重点が置かれている。
従来のオーディションではグランプリや合格者という「結果」にスポットライトが当たり、選ばれなかった参加者の葛藤や背景は切り捨てられるのが一般的だが、「THE OPEN CALL」の最大の核心は、落選者も含めたすべての挑戦者、俳優に対する深いリスペクトと、今後の俳優人生にとって大切なものを学べる場を提供することにある。
本プロジェクトの企画・プロデュースを担当する伊藤主税プロデューサーは今回のプロジェクトを「俳優のみならず、人としての教科書にもなり得るかもしれない」と自負する。
「人との向き合い方、自分との向き合い方、チームワークをどう築いていくか。そして駄目だったときにどうするかといった、人生に大切なことが詰まっていると思います。失敗を恐れず再挑戦できる“打席数”を創出し、映画制作を通じて社会や人に還元することを目指しています」
浅野忠信や二宮和也などを招聘
そして何より参加者のチャレンジをリスペクトし、彼らの悩みや葛藤にも正面から向き合うことをいちばんの命題とした。
そのため、オーディション期間中も、海外でも活躍するアクティングの講師や、浅野忠信、高石(「高」ははしごだかが正式表記)あかり、ムロツヨシ、赤西仁、柴咲コウ、二宮和也など、著名な俳優陣を招聘したワークショップやコミュニケーションの場を充実させた。もし仮に途中で落ちたとしても、その後も続いていくであろう俳優人生に役立つものを持ち帰ることができるようプログラムされている。
「番組自体のコンセプトがまさにそれでした。たとえ谷に落とされたとしても、その先で自分で火を起こして生きていく力を学んでほしい。オーディションに落ちると、自分を否定されたように感じるかもしれないですが、ここで学んだことを持ち帰ってもらえれば、また次も立ち上がろうと思ってもらえるかもしれない。少しでも次の彼らの人生にプラスになればいいなという思いでやっています」(伊藤プロデューサー)


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