有料会員登録
ビジネス #自動車最前線

滞空時間6秒、公道不可の「ロケット」モデル——テスラの《空飛ぶクルマ》は商機を生むか

8分で読める
コールドガス・スラスターにより6秒間の浮上が可能(写真:Tesla)
コールドガス・スラスターにより6秒間の浮上が可能(写真:Tesla)
2/4 PAGES
3/4 PAGES

思い返すと、F1レースにおいて例がある。1978年に鬼才ともいわれるイギリス人設計者、ゴードン・マレイがブラバムチームのために設計した「BT46B」、通称ファンカーだ。

車体後部の大型ファンで車体下部の空気を吸い出しダウンフォースを生むという、画期的な構造だった。

排気管のようなテールパイプはサクションシステムのものと思われる(写真:Tesla)

実際にレースで勝利。しかし、ブラバムチームのオーナーが、ほかのチームとの協調関係を重視して、そのレースだけで出走を自主的に取りやめた。

今回のテスラ・ロードスターが同様の仕組みをとっているかはわからない。2Gという強烈な吸引力をもつロードスターのファンで、車両はテキサスで見せたサマーソルトのような走行も可能だと説明されている。

滞空時間6秒で何ができるか?

「パフォーマンス」モデルは一般販売し、「スラスト」は限定販売、空飛ぶ「ロケット」は「完全招待制」という。

テスラ側に認められた人だけが「ロケット」のオーナーになれるということか。どんな基準かは、この段階では明らかにされていない。イーロン・マスクが選択するのだろうか。

ちなみにロケットは「公道での使用はできない」とテスラのウェブサイトに注意書きが掲げられている。

スラスターによる滞空時間は、報道によると6秒。6秒で何ができるか。想像はむずかしいが今後、性能が上がることは十分予測できる。

発表会でのデモンストレーション(写真:Tesla)

販売時期は28年とされている。ただし、世界中で販売する計画はないようだ。現在、3次元で移動する自動車はないため、交通法規と密接に関係しているからだろう。

一般的にいうと、空飛ぶクルマの必要性は、特に砂漠の地域で大きいと思う。道路を作る必要がないし、作った道路の砂の掃除などメインテナンスの必要もない。

SpaceXとの近さが強調されたようなイメージ写真(写真:Tesla)

ただし、空を飛んでいないときは、一般道のドライブを楽しめなくては「空飛ぶクルマ」とは呼べない。2つの機能を同時に満足させられるクルマというのは、なかなか実現がむずかしいだろう。

ロードスターの公開から5日後の20日に、イーロン・マスクが口にしたとされる、スペースXとテスラの統合構想が、もうひとつの話題となっている。なぜ、マスクはそんなことを言ったのか。

本人は真意を述べていなようだが、一説によると、AIを含めた技術の共用化。それに、マスクが保有しているテスラ株は20パーセントにすぎないので、保有率80パーセントを超えるスペースXとの統合で、新しい会社での議決権を我がものにできることが狙いか、というもの。

4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数