慢性副鼻腔炎を発症していると気づかず、放置するとどうなるのか。
「最も問題となるのが、“鼻茸(はなたけ)”といって、鼻の粘膜から水ぶくれのようなポリープができ、それが少しずつ大きくなっていくことです。鼻茸そのものは悪性ではありませんが、鼻づまりが強くなるほか、鼻茸が嗅覚を感じる部分にできると、においを感じにくくなる嗅覚障害が起きます」(吉川医師)
嗅覚障害は急激に起きるのではなく、徐々に進む。本人は気づかないこともあるので、注意が必要だという。
鼻茸が大きくなり、薬による治療で十分に改善しない場合は、手術が必要になることがある。このため、鼻茸ができる前に受診することが重要になる。
受診のタイミングについて、吉川医師は「風邪が治る期間、つまり1週間から10日間を越えても鼻の症状が残っていれば、急性副鼻腔炎の可能性があるので、一度耳鼻咽喉科を受診してほしい」と話す。
ごくまれではあるが、炎症が鼻にとどまらず眼窩(がんか:目の周り)に及ぶと視力障害や視野障害に、頭蓋(ずがい)に及ぶと髄膜炎や脳膿瘍を発症することもある。たかが副鼻腔炎と、あなどらないほうがいいのかもしれない。
副鼻腔炎は画像検査が確実
副鼻腔炎かどうかは、X線やCTによる画像検査で診断するのが確実だ。とはいえ、実際はどこの耳鼻咽喉科でも画像検査を行うわけではなく、問診や、鼻に内視鏡を入れて鼻水の性状などを確認する検査だけで診断することも少なくない。
治療は、急性の場合と慢性の場合とでは少し異なる。
急性副鼻腔炎では、症状の程度や経過から細菌感染が疑われる場合、ペニシリン系などの抗菌薬を5日間服用する。原因が歯の病気であれば、その治療が中心となる。一方、慢性副鼻腔炎は検査で従来の慢性副鼻腔炎なのか、前述した好酸球性副鼻腔炎なのかを判断する必要がある。


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