風邪で鼻水や鼻づまりの症状があっても、通常は1週間から10日程度で自然と治る。
どのような人が副鼻腔炎の慢性化を起こしやすいのか。吉川医師は「2つのケースがある」と言う。1つは「鼻中隔弯曲(びちゅうかくわんきょく)症」といって、鼻腔を左右に仕切る鼻中隔が曲がっていて、鼻の通りが悪いケース。もう1つは、アレルギー性鼻炎だ。
「通年性のアレルギー性鼻炎の人だけでなく、花粉症の人も、症状が出ている時期に風邪を引くと、副鼻腔炎の慢性化を起こしやすくなります。ただし、これらのケースに当てはまらなくても、成人であれば年齢や性別を問わず、誰でも副鼻腔炎の慢性化を起こす可能性があります」(吉川医師)
副鼻腔炎「急性」「慢性」の違い
風邪と副鼻腔炎、どちらも鼻水や鼻づまりの症状が出るが、症状に違いはあるのか。
「風邪による鼻水は、“水っぱな”と呼ばれるような透明のサラサラとした鼻水が基本です。それが黄色くなってくると、急性副鼻腔炎が疑われます。ほかに頬や額、目の奥などが痛くなる顔面痛や頭痛も特徴的です」(吉川医師)
急性副鼻腔炎の場合、こうした症状が出ても多くは4週間以内に自身の免疫で自然に治る。問題は、自然に治らずに慢性副鼻腔炎に移行するケースだ。急性期を過ぎると顔面痛が次第に治まり、鼻水も黄色から透明になっていく。すると治ったと思ってしまいがちだが、実はそうではなく、慢性副鼻腔炎に移行していたということがよくある、というのだ。
吉川医師によると、鼻水、鼻づまりの症状が風邪なのか、慢性副鼻腔炎なのか、急性に比べると区別がつきにくいそうだ。
「しいて言うなら、慢性副鼻腔炎の場合、鼻水が透明でもやや粘り気があります。そのため“後鼻漏(こうびろう)”といってのどに流れた鼻水がひっかかりやすいといった傾向があります」
なお、慢性副鼻腔炎は一般的には両側に症状が出ることが多い。左右どちらかだけ鼻水が出る、鼻がつまるといった場合は、副鼻腔炎の原因として歯の病気や真菌が疑われるそうだ。


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