相場が上げるときは、このような悲壮感はないが、むしろ、先物などで売り建てているトレーダーたちを締め上げるために、いわゆる踏み上げが起きる。強弱をつけて上げて下げて一気に上げて。そうして相場を揺さぶってくる。
こんなことを書いた理由は、こういう揺さぶりを仕掛ける余地がある、相場をいじる側が揺さぶりたくなるのは、「普通の」(相場をいじる側ではない)トレーダー、投資家たちのセンチメントが非常に弱っている、自信がないからである、という情報を伝えたいからだ。相場の見通しは、上げとか下げとかあるのだが、それに対する自信がない。強気であることに自信が持てない、弱気であることに強気になれない、状態、それが今だ。なので、今後、上か下か、まったく予想はつかない(一般論としては、である。個人的な予想はある)。
相場の波の単位を「センチメント」で考える
では、中期はどうだろうか。
中期という言葉は便利だから不便だ。どのくらいの期間を指すのかはっきりしないから、使う側は便利だし、読む側は不便だ。
いちばん良い定義は、短期と長期の間、ということだ。上に述べた短期、というのは、私独自の定義では「1センチメント期間」、ということである。センチメントが変わらない間、ということである。これも長期のセンチメントというものがありうるが、まあここでいうセンチメントとは、投資ではなく、トレードをする側が流れを読むときに、1つの流れ、と感じる期間である。
例えば、朝5時台に始まる経済テレビ番組(というよりも私には株番組に見えるが…)などで相場の見通しなどについて、市場関係者たちがコメントするときに想定しているのは、ほぼ短期である。物理的に、何日、とは言いにくいが、数日から数週間といったところか。長期というのは、年単位というのが普通だろうか。来年も日本株は強いだろう、とか。となると、中期とは、1カ月から数カ月となろう。
「1センチメント」というのは、素晴らしい発明で(自画自賛)、誰も使っている人はいないし、誰も知らないから、コミュニケーション手段としての言葉の価値はゼロだが、真実に近づく第一歩であると思う。
なぜなら、相場の波の単位はセンチメントであって、センチメントの変化で流れが変わるからである。
例えば、前述のように、日経平均株価が急伸して一時的に7万円台を回復したきっかけになったのは、アメリカの半導体大手であるマイクロン・テクノロジーズの好決算発表(9月30日)だった。


※ログイン後、コメント入力が可能です。