大人になると、なぜ友人づきあいが難しくなるのでしょうか。
子どもの頃、それこそ学生である間は、友人関係が自然に生まれやすい環境が整っています。学校へ行けば、毎日のように同じクラスの生徒と顔を合わせ、同じ授業を受け、スポーツやクラブ活動、旅行、卒業式などのイベントで、時間や経験を共有します。
つまり、若い時期は、学校や地域、課外活動などによって、人間関係を維持しやすい環境に恵まれているというわけです。だからこそ、友人づきあいは「団体戦」のように感じられます。自分から誘わなくても、自然と友だちに会えるからです。
20代を過ぎると友情は「団体戦」から「個人戦」に変わる
ところが、20代になると状況が変わります。
高校や大学を卒業した友人たちは、それぞれ別の道を進みます。住む場所や仕事が異なり、人生の節目を迎えるタイミングも同じではなくなります。
ロビンズ氏は、この時期を「散り散り期」と呼んでいます。それまで自然に続いていた友人関係にも、変化が生まれる時期です。
これまで友人関係を支えていた構造がなくなり、友情は「団体戦」から「個人戦」へと変わっていくのです。
大人になると、どこで働き、どこに住み、誰とつきあうかは、それぞれの選択に委ねられます。
親友が別の都市へ引っ越すこともあれば、時間の使い方が変わり、以前は頻繁に続いていたメッセージのやり取りが減ることもあるでしょう。仕事や日々の生活で忙しくなり、予定を合わせるだけでも難しくなります。
結婚や子育て、引越し、離婚、子どもの独立、退職、死別など、人生の変化によって友人との距離が生まれることもあります。
子どもの頃と同じように「友人なら時間をつくってくれるはず」「これまでどおり連絡してくれるはず」と期待しても、現実とのズレが生まれる一方です。大人の友人関係には、変化した環境に合わせたつきあい方が求められるのです。
友人が引っ越していく。新しい友人との予定を優先する。以前ほど自分のために時間を割いてくれない。そんな変化が起きたときに、「なぜ連絡してくれないのだろう」「どうして私よりあの人を優先するのだろう」と考えても、相手の生活や選択をコントロールすることはできません。


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