私たちは日々、安全のために無意識にやっていることがあるかと思います。例えば家を出るときに戸締まりをしない人はいないと思いますし、財布やクレジットカードを落とさないよう、カバンに入れるなどの努力をしているかと思います。「ITのセキュリティ」でも、本来はそれと変わらないはずです。少しでも気をつかうことが、サイバー空間の安全のために重要なのですが、「分かっていても……」となるのが、ITのほうのセキュリティの難しいところだと思っています。
日々、ITセキュリティを追いかける身として、ほんの少しだけ歩み寄ることが、私たちの資産や命すら救うことになるはずと信じています。しかし現実はなかなか厳しいということを感じさせる発言がありました。今回はそこから、掘り下げていきたいと思います。
デジタル庁古川大臣の発言が大きな話題に
2026年10月6日に行われた、デジタル庁古川大臣の発言が大きな話題となりました。その報道が伝えた記事タイトルには、「自分の情報は自分で守って」という文字が。折しも多くの企業が不正アクセスに遭い、大量の個人データが漏洩したという直後にこの発言があったということで、SNSでも政府を批判する投稿があふれかえりました。
ただし、これには裏があります。デジタル庁は大臣会見をしっかりと動画配信/発言要旨の公開をしていますので、まずはこれを追いかけてみました。すると、その内容は確かに、このように記されています。
その文言だけを切り取れば、確かに反感も覚えるでしょう。しかし、古川大臣はその前段に、国民へのお願いとして、下記の3点を述べています。
・パスワードの使い回しをやめること
・多要素認証を設定すること
・フィッシング対策を行うこと


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