マンガを読んで、「無料でどうやって運営が成り立つの?」と疑問に思った人もいるのではないでしょうか。
ホームスタートの実際の活動を行うのは、各地の育児支援団体・保育園や幼稚園・社会福祉法人などです。育児支援活動を行っていると、「育児支援施設に来られる親はまだ大丈夫。本当に助けが必要なのは、そういった場にも出てこられない親だ」と気づき、訪問支援も始める団体が多いそうなのです。
とはいえ、訪問支援は支援者にとっても利用者にとってもリスクが高いもの。そこで、そうした団体が、ホームスタートの研修やサポートのシステムを利用するという形で全国に広がっていきました。そういった仕組みなので、運営費用の財源も、自治体からの補助だったり寄付だったりバラバラです。このようなソーシャル・フランチャイズ形式は海外では多いのだとか。
各地の団体が運営し、その地域に暮らすボランティアが関わることで、その地域の情報(育児支援情報やおすすめのお店など)を利用者に提供できることも強みです。ボランティアの研修でも、その地域の支援情報をしっかり伝えているのだとか。
地域の保健師の訪問支援とどう違う?
訪問支援は地域の保健師も行っていますが、保健師が頻回訪問することは難しく、家事育児手伝いもできません。保健師の場合、「行政に目をつけられた」と抵抗感を感じてしまう親もいます。そこで、地域によっては、保健師がホームスタートを紹介するといった連携も行われているそうです。
実際にホームスタートを利用した人からは、その効果として「孤立感の解消」「不安感の減少」を挙げる声が多いそうです。たわいもない会話や、育児相談をできることによって、育児におけるストレスが減り、夫婦のケンカ減少につながる効果もあるのだとか。
利用者のHさん(東京在住)は、「夫の海外赴任に帯同した際、その国の訪問支援ボランティアにお世話になりました。帰国前に、日本にもこうした仕組みがないか調べて、ホームスタートにつながりました。知らない街での育児スタートだったので、商店街を一緒に子連れで買い物したり、お店を教わったりできたのも助かりました」と語ります。
また、代表の森田さんは「部屋のきれいさとか、何も気にしなくていい。肩肘張らず、ありのままで、私なんかが使っていいの?と思わずにぜひ試してみてほしい」と述べます。
ワンオペ育児は、心身の不調、虐待、夫婦の不仲、離婚などのさまざまな問題の原因となります。何か起きて取り返しがつかなくなる前に、「予防的支援」という形を通じて、地元の支援団体とつながっておくのはとても大事なことではないでしょうか。


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