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「まだ金融緩和的だから日銀はどんどん利上げ」とは決めつけられない3つの罠…住宅ローンには後から重しが効いてくる

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住宅ローンの条件を要チェック(写真: EKAKI / PIXTA)
  • 末廣 徹 大和証券 チーフエコノミスト
※本記事は2026年9月21日11:30まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。

INDEX

植田和男日銀総裁は9月18日の金融政策決定会合後の記者会見で、金融環境について「依然として緩和的である」との認識を改めて示した。具体的には、植田総裁は金融環境を①金利、②銀行貸し出し、③資産市場(株価・為替)の3つの側面から評価していると説明した。

その上で、植田総裁は以下のように述べた。

そのうちの金利周り、特に長期とか超長期のところはかなり引き締まってきている。残りの2つのチャネルが少しまだ緩和的であるということでありますが、引き続きこれがどうなるかというのは丁寧にみていきたいと思いますが、あまり急激に政策金利を引き上げて、financial conditions(金融環境)が、特に銀行貸出周りとか、資産価格周り、大幅な調整が起こるということ、それによるマイナスを避けるという観点もある程度は重要かというふうに思っております。(日銀資料)

つまり、3つの評価軸のうち長期金利については既に十分上昇しているため、次の焦点は銀行貸し出しとなるが、銀行貸し出しの減少は景気悪化に対して遅行する可能性がある。

資金需要が増した後、貸し出しが減る可能性

確かに、教科書的には「金利上昇⇒資金需要の減少(貸し出し減)⇒投資・消費の減少⇒景気減速」というパスが存在する。しかし、「金利上昇⇒景気悪化⇒資金繰り懸念⇒資金需要の増加(貸し出し増)⇒不良債権の増加⇒貸し出し減」というパスも生じ得る。また、足元では金利上昇による貸し出し採算の改善を背景に、銀行が貸し出しに積極化しているとの指摘も少なくないため、状況は複雑である。

むろん、日銀は様々な観点から分析を進めると予想されるが、少なくとも貸し出し動向だけで判断することは容易ではない。

もう1つの論点が家計部門への影響である。日本では住宅ローン利用者の多くが変動金利を選択しており、利上げによる家計への影響が大きいとの指摘は少なくない。

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