ソウルメイトの彼女と、その息子たちとの交流を、加藤はよくFacebookで公開していました。長男の大学入学式では、まるで家族のように4人で写っていました。私は、なんとなくソウルメイトなどと濁しているが、そのうち2人は結婚することになるのだろうと楽観的にその様子を見ていました。
ところがあるときから、加藤はぱったりとFacebookを更新しなくなったのです。メールをしたり、グループLINEでメンションしてみましたが、反応はなし。気になって「チームかすみ草」のブログを見たところ、加藤の投稿はありません。サークルのニュースも1年以上前から更新されておらず、開店休業という雰囲気でした。
また夏が来て、部活の飲み会の日程伺いが回って来ました。加藤はそれにも返事をする様子がありません。仲間にせっつかれ、私は加藤に電話をかけました。なかなか出ませんでしたが、数日後、ようやく電話に出た加藤の声は、ずいぶん沈んでいました。
「ソウルメイト」は再婚して去った
私の妻の予言通り、加藤の「ソウルメイト」は再婚することになり、サークルを退会したそうです。加藤とのプラトニックな関係も、新しい旦那さん(彼女よりも年下だそうです)が納得しないため、解消することになったとのこと。電話では埒があかないので、とにかく飲もう、と無理矢理誘い出し、私たちは加藤の自宅近くの居酒屋で会いました。
加藤は、奥さんが闘病中のときよりもげっそりして見えました。無理もありません。私は、「今日はとことん加藤の話を聞いて寄り添ってやろう、余計なことは言わないように気をつけよう」と思っていました。
「いや、べつに、彼女とのことでずっと悩んでた、ってわけじゃないんだよ。このところ仕事が大変でさ」
加藤はそう言いますが、強がっているように見えました。
酒が進むと、
「なんで彼女が、こんなに簡単にサークルを抜けられたのか、そこが俺は、納得いってないんだよ。俺たちはみんなでこれからもずっと支えあっていく仲間で、その絆は、特別なものだと思っていた。なのに、若い彼氏ができたから、辞めるって。それはないだろうって! 旦那さんに対して、悪いと思わないのか!」
そう言って加藤は胸の根付けを握りしめます。


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