文具博で人々が大量に買い込むペーパーやシール、マステやスタンプは、文具というよりも「素材」だ。その素材を求める人には、私見ではざっくり3つの流派がある。①手帳デコ派、②クラフト派、③ジャーナリング派だ。ただ、この3つの境界線はあいまいで、時に行ったり来たり、重なり合う。
簡単に言うなら、①手帳デコ派は、言葉通り手帳のページをシールやマステ、スタンプを駆使して心躍るようなかわいいページを作り上げる。僅か1ページをデコるために、もはや余白が見えないほど多種多様なシールやマステでコラージュするタイプもいれば、ライフログ(その日の記録)をペンで書き、ビジュアルを添える目的でシールやスタンプを押すスタイルもある。
100円ショップのシールコーナーに行くと、パンにスイーツ、カップにワイングラス、ブックや花束など、ライフログのワンポイントに使えるミニシールがどっさり並んでいることに驚くだろう。
空き箱にコラージュしてリメイク「大人の工作」
次の②クラフト派は、紙モノを素材にして手作り品を作って楽しむスタイルだ。ポチ袋やオリジナル封筒を作ったり、空き箱にコラージュしてリメイクしてみたり、たくさんのシールを収納するファイルを作ったり。レトルト食品のパッケージやカップスープの空き箱など、本来は捨てるだけだったものにデザインペーパーを張って収納ボックスを作る、なんてこともできる。「大人の工作」とでも思えばいいだろう。
最後の③ジャーナリング派だが、これはジャーナル、いわばオリジナルのノートを作り上げる人たちだ。表紙・背・裏表紙を作って、ページとなる紙を集めて綴じ込む。ページ用の紙はなんでもよく、カラフルな絵柄のデザインペーパーや封筒を組み合わせてポケットを作るのもありだ。もちろん表紙にはコラージュをして飾り立てる。
このように、紙の楽しみ方は無限大だ。しかも、「自分の世界」を生み出すには多種多様な紙モノ素材が必要になる。それは消耗品なので次々新しい素材を買う必要がある。一つ一つは数百円のアイテムだとしても、いや安価だからこそ、手が伸びてつい数千円、数万円と買い込んでしまうのだ。恐るべし文具の沼――である。


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