一方、故障に苦しめられた今シーズンの主な打者成績は打席618、打率275、得点89、安打144、本塁打30、塁打268、打点81、盗塁11、出塁率377で、投手成績は先発14、勝利8、敗戦2、防御率1.79。
1年中、大谷フィーバーで盛り上がった前2年より成績が下がったことは確かである一方、それでも本塁打30はチームトップ、勝利8はチーム3位であり、打者で最重視されるOPS(出塁率+長打率)889を記録するなど、一流と言える結果に見えます。
それでも盛り上がりに欠くのは、大谷選手の成績に対する世間の最低基準が、打者では「本塁打40以上」、投手では「勝利10以上」あたりになっているのかもしれません。それが50本、15勝と増えるごとに盛り上がりは増し、それ以下に終われば「失敗の年」とみなすようなムードが感じられます。
ここ2年のようなレギュラーシーズンの盛り上がりをポストシーズンにつなげられなかったことも、静かな現状に至る理由の1つなのでしょう。
また、今シーズンはケガで欠場が多かった印象の人もいるようですが、大谷選手はドジャースの全162試合中139試合に出場しました。これも上々の数字であるにもかかわらず、「失敗の年」とみなすようなムードが感じられます。
チャンピオンを決めるポストシーズンの成績に目を向けても、今シーズンはここまでの4試合で13打数2安打の打率154、本塁打0、盗塁1という苦しい結果。リーグ優勝決定シリーズ、ワールドシリーズも不調が続けばここ2年ほどの盛り上がりは難しいように見えます。
わずか2年で「出て当然」のムードに
もちろん多くの人々が大谷選手の活躍を願っていることは間違いないでしょう。ただ、大谷選手の活躍に慣れた人々は不調の姿から目を背け、「見て見ぬ振りをしている」ような状態なのかもしれません。まるで「メディアで特集が組まれるくらい活躍したら試合を見るから頑張って」と言っているようなニュアンスが感じられます。


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