そうした中、岡本代表は高市政権への対応について、個人の見解と断りつつも、自民党との連立復帰を念頭に判断していることは「一切ない」と明言。その一方で「政権交代はあくまでも手段だ」「高市政権が言ってくるから全部反対というポジションを取ることは一切ない。近い政策であれば、背中を押していきたい」とも語った。
そこで注目されているのが、臨時国会の最大の焦点となる消費税減税関連法案への対応だ。
公明党は自公連立時代に「飲食料品の税率引き下げ」を主導した経緯がある。岡本氏はそれも踏まえて、代表就任前には「親しい自民党幹部に、飲食料品に限った消費税減税なら賛成の可能性もあると打ち明けた」(自民党の税調関係者)とされる。
それもあってか、岡本氏は党大会で、消費税減税を「物価高対策としてはあまりに非効率だ」などと批判する一方、その後の記者会見では「政策をともに成し遂げてくれる仲間であれば、与党でも野党でも一緒に取り組んでいきたい」と、政策ごとに柔軟に対応する姿勢もにじませた。
そもそも来年4月には、公明党が国政選並みに重視する統一地方選が実施される。同党としては全員当選を目指すが、前回23年には12人が落選している。このため、同党の選対関係者は「このままでは党が衰退するばかりなので、今回はなんとか『完勝』して流れを変えたい」と唇をかむ。
船出早々から難しい舵取り
党の危機がささやかれる中、岡本氏は党大会で「中道の理念と政策を高らかに掲げる政界再編の軸となり、誰もが安心と希望を持てる中道政治の実現に全力で邁進しよう」と宣言。党大会後には、「国民に期待されている政策に一緒に取り組んでくれる政治家や政党に声をかけ、広く結集軸を作っていきたい」として、政策実現のためには与党議員との連携も辞さない姿勢をにじませた。
こうした岡本氏の姿勢について、政界関係者には「要するに、高市政権でなければ、連立復帰もありうるという意思表示」(自民党長老)とみる向きがある。ただ一方で、「そうしたあいまいな姿勢が、さらなる党勢衰退にもつながりかねない」(政治ジャーナリスト)という厳しい見方も広がる。
岡本公明党は船出早々から難しい舵取りを迫られている。


※ログイン後、コメント入力が可能です。