2008(平成20)年には売場面積が約4割拡大され、専門店が97店舗も仲間入りし、シネマ館が新設された。駐車場も4300台に増えた。
昨年、2025(令和7)年には、隣接する安城市に「ららぽーと安城」がオープンしている。こちらも215店舗をそろえた大型モールで、約3500台の広大な駐車場を有している。「シビコ」から車で30分もかからない程度の近さだ。
筆者が来訪したのは平日だったが、「イオンモール岡崎」は休日と言われても疑わないくらいの客入りであった。「シビコ」に比べて客層はうんと若く、子ども連れが多い。「ららぽーと安城」も負けじとかなりのにぎわいで、学生の姿も目立った。
一方、「シビコ」は東岡崎駅から約1km、JR岡崎駅からは約4km離れ、かつ駐車場が限られる中心市街地に位置している。人々が車に乗って国道沿いの大型モールに行くようになり、「シビコ」の来店客は減少したのである。
「シビコ」は4つのビルで構成されていたが、そのうちたつきビルは2003(平成15)年に解体され、現在は駐車場とタワーマンションになっている。新天地ビルは日本語学校として使われている。残る中央ビルと岡崎相互ビルが「シビコ」として存続しているものの、先ほど述べたような状況だ。
重なり合う4つの要因
冒頭にて、廃墟モールの誕生には7つの要因があると書いた。具体的には以下の7つだ。
「シビコ」は、①競合施設の存在、②モータリゼーションの進展、③アクセスの悪さ、⑦核テナントの撤退が当てはまる。
この4つの要因は別々に起きたことではない。重なり合う点にいるのが、核テナントだったジャスコである。
後編では、康生地区の歴史をさかのぼりながら、ジャスコが「シビコ」を去るに至った街の変化に迫っていく。


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