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ライフ #廃墟モールの経済学

「イオンの郊外型モールが開業」→「市街地の商業ビルが次々閉店」…やや廃墟なモールも存在「愛知屈指の商都」変容の歴史

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岡崎市 シビコ
ジャスコはなぜ「シビコ」を去ることになったのか?(写真:筆者撮影)
  • 坪川 うた ショッピングセンター研究家・ライター
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しかし道路が整備され、車の保有台数が増えるにつれ、人々はより広い駐車場を備えた郊外の大型店へ向かうようになる。駅から離れ、駐車場も限られる中心市街地は、車社会が進むほど不利になっていった。ジャスコやその他の大型店は、この流れに乗るように郊外へ進出していったのである。

商業集積地から生活の場へ

とはいえ岡崎市の中心市街地は、人が全然歩いていないわけでも、商店街がシャッターだらけなわけでもない。

広大な空き区画を抱える「シビコ」も、地下1階のスーパーには多くの買い物客が訪れている。すぐ近くで、アオキスーパーとツルハドラッグも営業している。「シビコ」から徒歩数分の距離にある「図書館交流プラザ りぶら」も、利用者がひっきりなしに出入りしていた。

中心市街地活性化を目指して2008年に開設された「りぶら」(写真:筆者撮影)

康生地区は、かつて再開発でつくられた商業施設がマンションに変わるなど住宅が増え、商業集積地から住宅地へとグラデーションを描いている。「シビコ」や周囲の店舗は、増加した住民の日常の買い物の場として機能している。

康生地区では大規模なマンションが目立つ街並みに変化している(写真:筆者撮影)

一方、郊外の「イオンモール岡崎」はなじみのチェーン店がたくさんそろい、飲食の選択肢も豊富だ。高感度な食物販店舗の集まる「ジェイアール名古屋タカシマヤ フードメゾン 岡崎店」もあり、歩くだけでも楽しいショッピング拠点となっている。

中心市街地が郊外に奪われたのは、衣料品や身の回り品など店を比べて選ぶ買い回りの客である。毎日の食料品を買う場は、今も「シビコ」に残っている。市内外から多くの買い物客を集める商業地は郊外へと移り、中心市街地は日常の生活の場へ役割を変えたのだ。

城下町として栄え、全国に先駆けた再開発で華やいだ康生の街は今、地域住民の毎日を静かに支えている。

【前編】「什器が置かれたままの空き区画」「エスカレーターは故障中で使えず」…愛知県にある「やや廃墟なモール」苦戦続きの歴史

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