ギャグと温泉が好きだった父親・正之さんは、岡田医師が群馬に戻る1年ほど前から、病院のすすめで安中市内の介護付き有料老人ホームに入居していた。父親は心不全と認知症が悪化し、自宅で腰の悪い母親が介護することは困難だった。
コロナ禍が落ち着き、久しぶりに面会した際、父親の様子に衝撃を受けたという。「これはまずいな、と思いました。薬をたくさん飲んでいて、会いにいっても私の顔がわからない。『まずはここから出さなければ』と強く感じました」。
施設で認知症の父親が薬漬けに
父親はせん妄状態にあり、意識もはっきりしていなかった。病院からの紹介で、選択肢もないまま老々介護をしていた母親が手続きした老人ホームは、入居費用として月30万円ほど払っていたが、居室は施設の端にある狭い部屋だったという。
そこで岡田医師は、すぐに会いに行けるよう、上牧温泉病院を運営するコートクグループの特別養護老人ホームへ父親を移した。タイミングよく空室が見つかり、入居後に薬の数や量を見直していくと、少しずつ状態は改善していった。
「数カ月後に様子を見に行くと、『おお、会いに来たか』と声をかけてくれるようになりました。意識もしっかりして、言葉も出るようになった。それは本当にうれしかったですね」と岡田医師。
月30万円ほどだった入居費用も半分以下に減った。経済的な負担も軽くなり、母親も喜んだ。


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