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ライフ #見た目の科学 人はなぜ“外見”に翻弄されるのか

「笑ってて無理」 WEST.解散動画《重岡大毅の笑顔》に賛否のワケ…同じ表情が善悪に反転する"思い込みの応酬"という作用

7分で読める
WEST. 重岡大毅
8月26日には34歳の誕生日をメンバーに祝ってもらい、笑顔を見せていたWEST.の重岡大毅(画像:WEST. 公式TikTok @wearewest7より)
  • 宮本 文幸 「見た目」戦略研究家/桜美林大学ビジネスマネジメント学群教授
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もう1つ、この一瞬の表情がこれほど大きな争点になった理由には、「ピーク・エンド効果」も関わっていそうだ。

人は一連の出来事を振り返るとき、その全体の印象を、感情が最も高まった瞬間(ピーク)と、最後の瞬間(エンド)の記憶だけで判断してしまう傾向がある(※4)。今回の動画は、まさに「グループとしての最後の瞬間」そのものであり、そこに映った表情は、ファンにとってWEST.というグループの何年もの記憶を象徴する“最後の1枚”になってしまう。

だからこそ、他のどんな場面よりも、この数秒の表情に感情的な意味づけが集中したと考えられる。

7月にWEST.初の単独カウントダウンライブのDVDが発売されたばかりだった。今年も開催が待ち望まれていた(画像:WEST. 公式TikTok @wearewest7より)

“正解”のない表情に、私たちは何を見ているのか

重岡の笑顔が「正しかった」のか「間違っていた」のかは、本来、誰にも決められない。私たちが見ているのは、彼の顔の動きそのものというより、その動きに自分自身の物語を重ねた結果でしかないからだ。

そしてそれは、今回の件に限った話ではない。私たちは日常的に、家族や同僚のちょっとした表情の変化についても、同じように「自分の文脈」を通して意味を決めつけてしまっている。WEST.の解散動画の騒動が浮き彫りにしたのは、1つのグループの終わり方の是非というより、人間が「見た目」から意味を読み取るときの、根源的な危うさそのものだったのかもしれない。

【参考・引用文献リスト】
※1:Robinson, R. J., D. Keltner, A. Ward & L. Ross (1995) Actual Versus Assumed Differences in Construal: "Naive Realism" in Intergroup Perception, Journal of Personality and Social Psychology, 68(3), 404-417.
※2:Prince, S. & W. E. Hensley (1992) The Kuleshov Effect: Recreating the Classic Experiment, Cinema Journal, 31(2), 59-75.
※3:Aviezer, H., R. R. Hassin, J. Ryan, C. Grady, J. Susskind, A. Anderson, M. Moscovitch & S. Bentin (2008) Angry, Disgusted, or Afraid? Studies on the Malleability of Emotion Perception, Psychological Science, 19(7), 724-732.
※4:Kahneman, D., B. L. Fredrickson, C. A. Schreiber & D. A. Redelmeier (1993) When More Pain Is Preferred to Less: Adding a Better End, Psychological Science, 4(6), 401-405.

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