そんな物語には、本シリーズのオマージュがふんだんに盛り込まれていた。そこには、現在はそれぞれの部署で活躍する旧湾岸署の面々が随所に登場し、懐かしい掛け合いがおもしろおかしく描かれる。
なかでも、個人的にツボだったのは、雪乃(水野美紀)が登場するあるシーン。爆笑必至だったが、ほかにも思わず声を出して笑ってしまうシーンがてんこ盛り。上映中の館内は頻繁に笑い声が上がっていた。ファンサービスが充実した、お祭り感満載の作品になっている。
SNSではファンサービス的なシーンへの批判的な声も
ただ、SNSではそんな内容に対して批判的な声も上がっている。
本作は、これまでのシリーズの要素が色濃くにじむ。湾岸署の名物キャラクターたちのフィーチャーもそうだが、後半にはシリーズ過去作品の印象的なシーンがそれなりの尺を使って映される。
ファンサービス的な要素がふんだんに盛り込まれているのだが、それを笑って楽しむ層がいる一方、過剰に感じる層も一部にはいる。たしかに、そこが厚くなったぶん、本作の刑事ドラマとしての物語が薄くなっている感は否めない。これまでの劇場版と比較しても、真犯人の不気味さや恐ろしさといった描写に欠け、迫りくるような緊迫感も少なく感じる。
劇場版の踊るシリーズといえば、前半のコミカル要素が満載の展開から、中盤から後半にかけてのシリアスなサスペンス刑事ドラマへの転調が定番フォーマットになってきた。


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