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なぜモンゴル帝国はあれほど強かったのか?何頭もの馬を乗り換える遊牧社会が最強の軍隊を生み出した組織構造

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モンゴル帝国
モンゴル帝国はなぜあれほど強かったのでしょうか?(写真:churo/PIXTA)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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ただ、鐙によって乗り手の姿勢が安定し、上半身をより自由に使えるようになったことで、重い武器を扱ったり、強い打撃を加えたりすることは格段に容易になりました。

言い換えれば、騎兵とは、馬さえ用意すれば完成する兵種ではありません。馬、馬具、そして長い訓練がそろって初めて成立する、非常に高度な「技術」だったのです。

近づこうとすると逃げられ、追えば矢が飛んでくる

鐙がまだ普及していなかった時代、その高度な騎乗技術を象徴したのが「パルティアン・ショット」です。

これは、馬で敵から離れるように走りながら、上半身を後ろにひねり、追ってくる相手へ矢を放つ戦法です。

単に振り返って射るだけではありません。退却すると見せかけて敵の陣形を崩し、追撃してきたところを射抜き、場合によっては反転して襲いかかる。

逃走と攻撃が一体になった戦術でした。

文章にすると簡単そうですが、実際にやるとなれば大変です。走る馬の上で姿勢を保ち、進行方向とは逆を向き、狙いを定めて矢を放つ。しかも、敵に追われている最中です。

この技がパルティア人の名とともに歴史に残ったのは、それだけ騎馬で弓を扱うことが難しく、同時に強力だったからでしょう。

歩兵からすれば、近づこうとすると逃げられ、追えば矢が飛んでくる。ようやく追いつけると思った瞬間には、相手が反転して襲いかかってくる。

これほど戦いにくい敵はいません。

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