予想以上の軽さが、このモデルのスゴさである シチズン
「こういう感じの時計だろう」。片岡氏はデザイン、搭載されている機能を鑑みて実物をイメージしていたという。いかにも、プロダクトデザイナーらしい。プロの目はリアルに「F900」を描き出していたことだろうが、このモデルは、そんな片岡氏のイメージをいい意味で裏切ってくれたようだ。
「高級時計にはずっしりとしたイメージがあり、軽いチタンを使っているとはいえ重いだろうと思っていましたが、実際はイメージよりもはるかに軽かったですね。軽さへの驚きが一つの価値になっていると思います」
職業柄、チタニウムという素材について熟知している片岡氏でも「F900」の軽さは予想以上だった。プロの目に狂いを生じさせたのは、まず、そのデザインにある。「高級時計のイメージ」というように、奥行きのあるデザインはずっしりとした重さを想起させる。実に、この重厚感こそが、「F900」のスゴさを物語っている。
「F900」のケースサイズは、直径43.5mm、厚さ13.1mmである。ケース径は現代の腕時計における標準サイズに近いものだが、ケース厚が圧倒的に薄いのだ。電波を受信できるモデルとしては秀逸であるし、たとえば、クロノグラフを載せた多くの機械式モデルと比べても薄いのである。そのケースにGPSソーラー、デュアルタイム、クロノグラフなど6つのモードが搭載されている。
「デザイナーとしては薄く作りたい、それでいて奥行き感を出したいという、相反する葛藤が出てきます。このモデルは搭載する機能が多いので、どうしても内側に厚みが出てしまう。そのせめぎ合いが大変なので、デザイナーの苦労がよくわかります。でも、これだけ薄いのに、厚みというか、深みというか、そういうのが気持ちのいい状態で出ていると思います」
片岡氏の「F900」への評価は高い。それに袖口に引っかかるので、日頃あまり腕時計を着けなくなっているという片岡氏の懸案事項を解消させる腕時計でもある。しかも日常生活において便利な機能が簡単な操作で扱えるのだ。それは「意味のないデザインはしない」という自身の理念にも通ずるという。
「何かをよりよくするような”本質的な意味“に向かうデザインがしたいと考えています。流行とか、にぎやかしではなく、将来そのプロダクトがあって当たり前になることが大切だと。たとえば、エコ・ドライブ搭載の『F900』のように“クォーツ時計は、昔は電池交換が必要だったけれど、いまどき電池交換が必要なクォーツなんてないよ”と言えるような未来の常識をつくりたいですよね」
プロダクトは、テクノロジーと日常生活の両方と密接につながっている。テクノロジーの進化と日常の利便性を追求していくと電化製品などは「目につくところからなくなっていく」と片岡氏は説く。
「たとえば、窓ガラスがテレビになったり、白い天井が夜になると光って照明になるとか、そうやってプロダクトは形を変えていくと思います。ただ、腕時計は珍しく形を変えないものですね。中身は進化しても、今も昔も見た目は基本的に同じですから」
確かに腕時計は、世に出回リ始めた約100年前からその形を変えていない。変わらない形、大きさの中でせめぎ合い進化していく腕時計。特に高級時計の造形に最先端のテクノロジーを搭載させた「F900」は、数多くの製品を手掛けてきたプロダクトデザイナーにとっても魅力的なプロダクトに映ったようで、「腕時計のデザインも、オファーがあればぜひともやってみたいですね」と目を輝かせる。「F900」は、片岡さんのデザイナー魂を揺さぶったようだ。
アテッサ F900 CC9015-54E
GPS衛星から世界最速※となる最短3秒で時刻を受信。デュアルタイム、クロノグラフも搭載する多機能の光発電GPS衛星電波時計ながら薄くて軽く手首になじむ最新モデル。クォーツ、スーパーチタニウムTM、43.5mm径(設計値)、20万円(税別)
※多機能の光発電GPS衛星電波時計として。2015年9月現在、シチズン時計調べ。
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