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キャリア・教育

迷わない社会で失うものがある、「世界との摩擦」を取り戻すにはいったいどうすればよいのか

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便利さの裏で失っているものとは?(写真はいずれも本人提供)
  • 大川内 直子 文化人類学者/株式会社アイデアファンド代表取締役
  • 窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO

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地図アプリが目的地まで導き、連絡手段が待ち合わせの不安を消し、オンライン会議が移動を不要にする。テクノロジーは私たちの暮らしを確実に便利にした。しかし文化人類学者の大川内直子氏は、その便利さの裏で「世界との摩擦」が減っていると指摘する。『近視は病気です』(小社刊)著者で眼科医の窪田良氏とともに、技術を否定せず、身体を使って世界に働きかける機会をどう残すかを考えた。

効率化の裏で失われる「世界との摩擦」

窪田:テクノロジーを使わないという選択は、現実的ではありません。便利さを享受する一方で、私たちは何を失いつつあるのでしょうか。

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大川内:私も、デジタル技術が悪いとは思っていません。便利ですし、私自身も頼っています。ただ、いい面ばかりではない。その一つが、世界との摩擦が減っていることです。

窪田:大川内さんが言う「世界との摩擦」とは、たとえばどんな場面で感じるのでしょうか。

大川内:かつては、待ち合わせをする時に、相手が来なければ待ちぼうけになり、外を探し回ることもありましたよね。でも今はスマートフォンで一言連絡をすれば済みます。地図アプリがあれば迷わず目的地に着けるし、リモート会議なら移動しなくてもよい時代になりました。

窪田:たしかに、不便さは減りましたよね。

大川内:はい。便利になった一方で、迷う中で「ここに道があった」「ここは坂だった」「面白そうな店がある」と発見すること、身体を使って環境を探索することは減りました。効率を手に入れた代わりに、偶然の出会いや、摩擦の中から学ぶ機会を失っているのではないかと思います。

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