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安倍氏・小泉氏すら阻まれた「自民党の聖域」を突き崩す高市首相、"天敵"更迭で完成に近づく「一強支配」の行き着く先

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高市首相
ついに“天敵”の更迭に踏み切った高市首相。その権勢はとどまることを知らない(写真:ブルームバーグ)
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世耕弘成元参院幹事長の存在も、高市首相との不仲の一因と思われている。石井氏の前任者だった世耕氏は、裏金問題の発覚で参院幹事長を辞任し、自民党も離党。24年には衆院に転じた。今年の衆院選で再選を果たした後、世耕氏は自民党本部に復党願いを出したが、党紀委員会は今年8月に審査したものの、復党を見送っている。

世耕氏は高市首相に近いと見られており、復党すればその側近として官邸入り、もしくは入閣するだろうと噂された。その世耕氏と石井氏は、参院幹事長のポストをめぐって関係がよくないと言われていた。実際、石井氏は世耕氏の復党について「時期尚早」と切り捨てている。

そもそも参院自民党には、人事権のほかにも“独自の金庫”を持つなど、党本部から独立した存在として扱われてきた歴史がある。村上正邦氏や青木幹雄氏、吉田博美氏など、時の首相が一目を置かざるをえない実力者も誕生した。石井氏はこの系譜につながるが、自身への権力集中を目指す高市首相には面白いはずがない。

石井氏更迭で参院自民党はどう変わる?

石井氏の後任には青木一彦参院議運委員長が就くことが決まった(写真:時事)

そんな石井氏が参院幹事長を更迭され、後任に青木一彦参院議運委員長が就任することとなった。この人事について、ある自民党議員は「巧妙な人事だ」と嘆息する。

「確かに松山会長と石井氏の関係は微妙で、石井氏の更迭は高市首相の意向に従ったという側面もある。しかし、後任の青木氏も石井氏と同じく、もともとは平成研究会(旧・茂木派)所属だ。参院内のパワーバランスの変化は最小限に抑えられたといえる」

当初は、高市首相に近い有村治子総務会長に白羽の矢が当たったようだが、有村氏は固辞したと言われる。後任の青木氏は、政界を引退した後も影響力を維持し続けた故・青木幹雄氏の長男で、幹雄氏は死去するまで小渕優子元経済産業相が首相になることを願い続けた。

その小渕氏は消費税減税に反対で、今年7月末に党税制調査会の非公式幹部会である「インナー」のメンバーを正式に辞任。高市首相に「反旗を翻した」ことが話題となった。

このような事情の下、参院でバランスを取ろうとする松山氏の背景には、福岡県議会問題の存在が垣間見える。

同県議会に関しては、議長に就任すると2000万円を上納するという慣習が暴露されたほか、県議の高額な外遊費も問題となった。自民党福岡県連会長だった蔵内勇夫氏は県議を辞め、自民党本部は来年の県議選で公認を出さないと県連に通告。後に若手には公認を与えることと決したが、こうした厳しい処置は高市首相の指示だとされる。

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