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「部下には頼めません」そりゃ誰も助けに来ないわけだよ…ある朝動けなくなった45歳課長が発した"うつ未満"の限界サイン

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男性の後ろ姿
「会社の前まで来て、足が動かなくなった」。そう話してくれたのは、45歳の男性でした(写真:bee/PIXTA)
  • 中島 輝 心理カウンセラー
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医学的な診断名がつく手前の、しかし明らかに正常ではない状態があります。

「会社に行きたくない」と本気で感じる。日曜の夜になると気分が沈む。朝、布団から出るのに時間がかかる。趣味が楽しくない。食欲が変わる。

こうした状態は、病名がつかないぶん、本人が放置してしまいがちです。そして真面目な人ほど、「まだいけます」と言って、限界まで走り続けます。

岩田さんの場合、崩れていたのは6つの感覚のうち、どれだったのか。

私が自己肯定感を「1本の木」でとらえていることは、これまでの記事でも書いてきました。土壌が安心感、根が自尊感情、幹が自己受容感、枝が自己効力感、葉が自己信頼感、花が自己決定感、実が自己有用感です。

岩田さんの場合、真っ先に折れていたのは──幹、つまり「自己受容感」でした。

「ねば」「べき」は、こころのブレーキ

自己受容感とは、ありのままの自分を認める感覚です。良い自分も、ダメな自分も、両方まるごとOKとする力。木でいえば、嵐を受けてもしなって折れない幹にあたります。

岩田さんの口から出てくる言葉は、こういうものでした。

「課長なんだから、自分でやらねば」 「部下に弱音を吐くべきではない」 「これくらいできて当たり前」

「ねば」「べき」は、こころのブレーキです。

私はこれまで1万5000人以上のカウンセリングを行ってきましたが、自己肯定感が下がっている人には、共通する口ぐせの傾向がはっきりあります。

危険信号となる4つの口ぐせ

1. 否定語が増える──「できない」「もうダメだ」「絶対ムリ」

2. 逆接の接続詞が増える──「でも」「だって」「そうは言っても」。この後には、ほぼ必ず「できない理由」が続きます

3. 気弱な話し方になる──声が小さくなる、語尾が不明瞭になる、ため息まじりになる

4. 攻撃的な言いまわしが増える──「論理的におかしい」「ありえない」。これは自己防衛が過剰になっているサインで、私自身が引きこもっていた時期がまさにこの状態でした

岩田さんは、1と2が突出していました。

「でも、部下には頼めませんから」 「そうは言っても、誰かがやらないと」

こう言い続ける人は、自分で自分に通行止めの看板を立てています。そして周囲には「まだ大丈夫そうだ」と見えてしまう。だから誰も助けに来ません。

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