――具体的には、どのような入試なのでしょうか。
通信制高校での経験を伝える「オンライン・プレゼン方式」と、国語と面接による「科目受験方式」があります。より適切な進路選択ができるよう併願制としており、25年度は合格者16人のうち14人、26年度は合格者17人のうち10人が入学しました。
また、経済的な事情で進路の選択肢を狭めないため、この推薦に限らず、他大学を受験する学生には、入学金の納入を後ろ倒しできる制度も26年度から導入しました。
――通信制高校出身者の入学後の挫折や中退を防ぐために、配慮していることはありますか。
本学では、20年度入学の通信制高校出身者の標準年限卒業率は64%で、学生全体より低く、過年度在籍や退学の割合も高い状況がありました。
こうした状況を受け、24年度からは入学前後の「接続」をより重視し、通信学習経験者推薦を開始するとともに、入学前から卒業後までを見据えた「エンロールメント・マネジメント」に全学で力を入れています。
その中で大切にしているのが、学生の情報だけでなく、不安や目標も共有することです。通信制高校やサポート校から大学へ情報をつなぐ仕組みはまだ十分ではないため、本学では入試担当者が出身校を訪問し、生徒の状況を共有したうえで、入学前から個々に合った支援を検討しています。
入学前からの「接点」で「初期のつまずき」を防ぐ
――入学予定者本人や保護者とは、どのように接点をつくっていますか。
年内入試合格者には12月下旬以降に大学へ複数回来てもらい、情報提供や新入生同士の交流の機会を設けています。3月には学生向けのオリエンテーションに加えて、保護者も参加する入学説明会を行い、「これまで合理的配慮を受けてきたが、大学でやっていけるだろうか」といった不安があれば、早めに個別相談につなげるようにしています。
相談受付を4月から始めると、授業開始までの短期間に相談が集中します。通信制高校で学んだ学生にとって、対面出席が必要な大学生活への移行が負担になることもあるため、必要な対応や準備を早い段階から一緒に考えていくようにしています。


※ログイン後、コメント入力が可能です。