第1シーズンで退場した彼らは第2シーズンには出ていないので今後の展開や真相はまったく知らない。したがって、情報量は視聴者と同じ。見たばかりの最新話をもとに、リスナーからの考察メールも交えて3人が各々の考察を戦わせる。
たとえば、第1回の放送では、別班のメンバー5人を拉致した真犯人やテントの創設者でリーダーのノゴーン・ベキ(役所広司)は本当に死んだのかをめぐって3人が考察を展開。その一方で、山本のモニターとしての評価は最下位というセリフがその回にあり、迫田孝之は考察そっちのけでぼやいていた。
また迫田が第2シーズンにも出演したいがため「山本はまだ死んでいない」と強弁し、それに他の2人が冷静にツッコむ場面も。全員本業は俳優だが、いらぬ心配などすぐに忘れてしまうほど全員トークが達者だ。
『悪役会議室』はドラマ考察の常識を覆した
近年、考察は、放送中のドラマを楽しむための定番になっている。ただ物語に身を委ねるよりは、何気なくちりばめられた伏線を随所に発見し、そこから推理する。
特に『VIVANT』では、空前と言っても過言ではないほど視聴者による考察合戦が繰り広げられている。SNSには視聴者によるおびただしい数の考察が投稿され、感心するような内容であれば瞬時に拡散される。
ただ、これまで出演者はあくまで考察される側であり、視聴者の考察にかかわっていくことはなかった。当たり前と言えば当たり前だが、送り手と受け手のあいだには確固とした線引きがあった。
ところが、『悪役会議室』ではその常識が覆され、出演者がすごい熱量で考察合戦に加わっていく。3人はれっきとした出演者ではあるが、現時点では物語から離れたところにいるという意味で視聴者に近い。その二面性が上手に生かされている。
初めてゲストを迎えた第4回も、その意味で面白かった。
ゲストで登場したのは、表向きは公安の刑事だが、実はテントのモニターとして暗躍していた新庄役の竜星涼。最新話を素直に見れば、新庄は乃木に追い込まれ、結局死んだはず。だが、さまざまな根拠をあげて「実は生きているのではないか」という考察がSNSにはあふれた。
その日、竜星涼は迫田孝也と同じく頭の上に「天使の輪」をつけて登場。これで結論は出たかと思われたが、それでも「いや、生きている」という考察は収まらず、竜星涼が信じてもらえず困り果てるという場面があった。


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